・9/30(水)
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神田優花のニュー・シングル「Minutes」、本日発売です。 上は先日のスタジオにて。 下は神田さんからのメッセージ。
・9/29(火)
神田優花、明日発売の新作「Minutes」(全2曲)、収録曲について。
・9/28(月)
市販の音楽制作ツールは、基本西洋音楽準拠である。 需要から考えても当たり前だ。
非西洋音楽を作る場合、ネックになりがちなのは音律である。 実楽器からのサンプリングならピッチも一応本物なんだけど、それに別のメロディーを被せたりする場合、モノによっては音程の補正が必要になる。
こんな場合、多くの人はどうしているのだろう。 非西洋音楽になんて、手を付ける人が少数だからこそツールが充実していないのだろうから、これって愚問かもな。
オーディオ・サンプルを制御する形の音源の場合、ピッチベンドとか弄って(かなり細かい単位で)音程を調整することはできる。 実際そういう手法を使ったことはあるのだが、最近、一旦(西洋音階で)オーディオ化した後に、ピッチ補正ツールを使って修正する方が良いような気がして来た。 どっちも面倒臭いけど、どうせ手間が掛かるなら結果の良い方が良い。
主にボーカル用途のピッチ補正ツールって、良質な市販品がいくつもあるが、あれの機能的な肝って「ピッチとフォルマントを区別する」ところにある。 フォルマント(固定倍音)って要するに人体の(剛体部分の)固有振動数なんだろうけど、それを検出できるってことは、当然そのツールは楽器にだって使えるはずだ。 ピッチ弄るなら、そっちの方が原音との乖離も少なくて済みそうな気がする。
・9/27(日)
またまたタイ音楽について。
タイ伝統音楽においては「七等分平均律」なる音律が採用されていると言うが、中心(基準)楽器のコン・ウォン(・ヤイ)の音を実際に計測してみると、理論値とはやはり食い違っている。 また、オクターブ毎に七音が同一音程間隔で整然と並んでいるわけでもない(オクターブによって各音の間隔が違う)。
私は自分で計測してみたんだが、その後とある学位論文(タイ古典音楽についての)を発見した。 筆者による楽器音の計測結果に多くの紙数が割かれていたのだが、結果は似たようなもので、理論値とは離れていたようだ。
コン・ウォンやラナートなどの固定チューニング楽器は、合奏に当たってチューニングを合わせるらしいが、絶対的な周波数ベースで調律するわけではないらしい。 あくまで楽器間のズレを補正することが主目的であるように思える。
ガムランでは各楽器間の音程の狂いをある程度許容する。 と言うか、そのビート(音同士の干渉によるウネり)を滋味とする感覚があるらしい。 タイ音楽にもそれに似た感覚が存在するのだろうか。
和声音楽でないのは聴く前から分かり切っていた。 で、ポリフォニー音楽だとか、雅楽や三曲のようなヘテロフォニーなのかと思っていたが、そういう部分はそれはそれで聴き取れるものの、どうもそれら一辺倒でもない。
ヘテロフォニーをベースとしつつも、それとポリフォニーとを折衷したようなもの、と言うのが実体に近かろうか。 とにかく音だけで判断できることには限界がある。 参考になる総譜が欲しいところだ。できれば五線譜で。 七等分平均律なるものを西洋音階化するのが難しいことぐらいは分かるが、ある程度の近似値で記譜することは可能だろう。
半音と言う音程間隔(いわゆる陰音階)が存在せず、また楽曲に長短も無いと言う。 Keyもある程度固定化・様式化されているらしい。 標準的ピーパートは第二音「nai」をトニックとする、と言うように。 因みにそのnaiだとかは、一応は絶対的な音高を指している。
七音それぞれに独自の音名がつけられており、楽曲にはその七音(七平均律)のうちの五音をピックアップしたスケールを使用するのが基本だそうだ。 私の聴いた限りでは、大体の曲がメジャー・ペンタトニック系のスケールで構成されているように聞こえた。 マイナー系のペンタトニック自体は存在するが、まだそれっぽいものが使われた楽曲を聞いたことがない。 マイナーの曲は存在しないのかもしれない。
編成についてはさほど厳格でないのだろうと思っていたところ、英語版WikipediaのPiphatの項目を見ると、同じピーパートでも諸編成ある(更に細分化できる)ことを知った。 Piphat khrueang ha、Piphat khrueang khuなどと。
しかしそのWikipediaの記述を参照しつつ、動画の類を見渡してみたところ、どの編成名にも該当しないものが数多く見られた。 やはり楽器編成は厳格でないのではないか。
・9/26(土)
また昨日の続き。 タイ音楽、作例色々当たってみた。
まず諸々の編成、雅楽の管絃とかそういうのに比べるとそこまで厳格じゃないのね。まあ当然か。雅楽の編成はおそらく世界一厳格なものだろうからな。 オーケストラの○管編成とかってほどの遊びもない。
タイ音楽は編成にうるさくないらしい。、特にピー・パートは庶民の生活に根ざした様式だからか、実に編成については鷹揚であるようだ。 これはクルアン・サーイにも見られたが、中には純粋器楽でない(歌まで入ってる)ものまであった。 この辺り、ガムランあたりとは決定的に違う。
いわゆる旋律打楽器の演奏を注視していると、ガムランでいうところのコテカンのような奏法も見られたし、楽器そのものに関しても、タイ音楽とガムランとの類似点は多くて、タイ音楽のことをタイ・ガムランなどと呼んでいるケースさえ見られた。 でも両者はやはり違う。 ジャワ・ガムランもバリ・ガムランも同じガムランだが、タイ音楽はそれらと同じ階層には置けない。
話はやや逸れる。
入手困難な楽器類(楽器音)を、別の楽器で代用できないものかと考えていたんだが、そこについてまたあれこれ思うところがあった。
「バイオリンの音でないとバイオリンでない」と思っている人は多いと思う。私もそうだったから。 でも楽器のカテゴリーってのには階層ってのがあるんだ。 ピアノと尺八が違うってのと、バイオリンとビオラが違うってのは、その「違い」の階層が異なる。
ボディーや弦の材質が何だろうが、ツイン・ネックだろうがショート・スケールだろうがギターはギターである。 カバキーニョやマンドリンは別の楽器なのに。
ベースはベースギターだからギターの一種だが、チェロがバイオリンの一種であるのと同様で、純然たるギターではない(同時にあくまでギターだとも言える)。 だが、構造・奏法に決定的な違いが無いから、ある音域などに限れば両者を音だけで完全に聴き分けることは不可能だ。
バイオリンとフィドルとカマンジャは別の楽器とされているし、音源などもそれぞれに存在しているが、構造に違いは無い。それぞれの楽器と言う仮定の下にサンプリングしたと言うだけ。 シロフォンとマリンバ、グロッケンシュピールとヴィブラフォンとか、コンサーティナとバンドネオンとかだって、突き詰めると商品名の違いのようなものでしかない。
「どこが同じでどこが違うのか」。これがある程度把握できるなら、ある楽器を別の楽器で再現する事は可能だし、それはある意味本物なのだ。
・9/25(金)
昨日の続き。
タイ音楽に使われる固有楽器を、別の楽器音で代用するってのはどうだろう。 キム(現代タイ楽器)は中国から流入した楽器だそうで、原型は揚琴であるようだから、つまり揚琴の音でほぼ代用可能であると思われる。 まあそれにしても、キムは伝統的タイ楽器とは言い難い。トラディショナルな諸編成にも含まれていない。
ソー・ドゥアン、ソー・ウーは、要するにモンゴルの馬頭琴だとか中国の二胡(いわゆる胡琴)の類だと思われる。 だから二胡の音があればかなりの部分代用が利くのでは。 よく調べたわけでは無いけどおそらくチューニングも五度関係とかそんなのであるはず。 ただし、ちょっと資料読んだ限りでは「二胡とは音色が違う」と言うような記述も見られた。 材質に因るものか奏法に因るものか、あるいは科学的な根拠の無い記述者の主観のようなものなのか、ちょっとまだ分からないが。
ソー・サーム・サーイと言う擦弦楽器は、日本の胡弓に奏法などが似通っていると言う。 が、三弦構造で重音が頻繁に用いられるらしい。 って事は、少なくとも調弦について詳しく調べないと話にならないな。 アラブとかインドネシア辺りでも使われるラバーブと似たようなものみたいだが、やはり構造・発音原理上、再現が難しい。
チャケはいわゆる鰐琴の一種。 中国楽器の古琴の類で代用できるような気がする。 三弦構造らしいのだが、調弦法を調べないと和音が使えない。まあタイ音楽が和声音楽でないので、和音と言ってもせいぜい重音奏法ぐらいしか使わないだろうけど。
ラナートは旋律打楽器。要は木琴みたいなもの。 サンプリングもサンプラーなどでの再現も比較的容易な類だと思われる。 マリンバ・シロフォンとか、アフリカのバラフォン、インドネシアのガンバン(カタカナ表記これで良いのか?)とか、その辺で代用できそう。
クルイは(多分エア・リードの)木管楽器。 音のサンプル聴いた感じだと、そのサンプルがビブラート多用してて分かり難かったけど、リコーダーとか篠笛とか中東のナイとかで代用できなくもない気がした。
ピーはダブルリードの(木管)楽器らしい。 複簧ならオーボエ・バスーンとか篳篥辺りに出音は近いはずなんだが、まだ十分にサウンドサンプルを耳にしてない。 ちょっと聴いた限りだとインドのプーンギとかに似ているような気がしたけど、あれはドローン管が付いているので、構造上の決定的な相違点がある。 まあどのみちシンプルな旋律に限ればそんなに再現も難しくないような。
コンウォンは旋律打楽器。 ガムランで使われるゴング(ボナン・パヌルス、ボナン・バルンの類)によく似ている。 チューニングさえ合わせれば代用が利くのでは。 因みにこの楽器は特に重様式であるらしく、いわく「定旋律」を奏するそうな。 対位法の定旋律で意味としては合ってるのだろうか。 だとしたらこの楽器が奏でる旋律に、他のパートがオブリガートとして絡んでくるってことか。 どのみち作例聴かないと話にならんな。
その他打楽器の類が色々あるみたいだが、打楽器なら大雑把にでもサンプラーのパッチ化できるだろう。 細かいベロシティーレイヤーとかになると難しいだろうけど。 あれこれ考えてたら、なんだかある程度近いものができなくもないような気がしてきた。作ってみようかな。
・9/24(木)
時間があったのでタイの音楽について調べていた。 タイは仏教国であり王国、地理的に中華文明圏に近いため、その文化的影響を濃厚に受けつつも、歴史的には独立を保ち続けていた。 この辺り日本によく似ている。 雅楽のような宮廷音楽が残っていないものかと思ったわけです。
伝統音楽・古典音楽と呼ばれるようなものは現存しているようだ。 と言ってもせいぜいウェブサイトの類を読んだだけで、そんなに信頼できる資料を当たったわけではないから断定的なことは申し上げられないが。
独自の楽器群や、伝統的な編成は存在するようだ。また、独自の音律や楽理のようなものも一応は存在するようで、中でも七等分平均律ってのが肝となると見た。 オクターブを七等分するような音律は、関数電卓とか使えば数値的にはじき出すことは簡単だけど、ちょっと調べた限りその七等分平均律、そんなに厳格に運用されている風でもないみたい(まあそうだろう)。あくまで目安ってことなんだろう。 また実際には、その七音中の五音をピックアップして(ペンタトニック・)スケール化したような音階が広く用いられていると言う。 ガムランなんかに近いな。
音律以外の部分、楽理とか呼べるようなものはまだ全然掴めていない。 これから調べるけど、また文献資料が少なそうで。 作例当たる方が何かと理解も早かろうか。
編成は代表的なもので、ピー・パート、クルアン・サーイ、マホーリなんてのがあるみたいだ。 他にも色々あるんだけど代表的なのはこの三つ。 中でもピー・パートは宮廷・儀礼音楽用の編成とある。 因みにマホーリはピー・パートとクルアン・サーイが合体したようなものだとか。 弦楽四重奏と木管五重奏のコラボレートとかそういうイメージか。 歴史・時系列的にはマホーリの後にクルアン・サーイが生まれている。
タイ風の音楽を仮に作るとして、タイ伝統音楽作成用の音源なんて商用・フリー物問わず存在しているだろうか。 しっかり調べたわけじゃないけど、多分十全には存在していなかろう。 それでは生楽器を集めて演奏するか。 タイ音楽用の楽器類なんて当然普通の楽器屋には置いてない。 通販とかで一通り揃えるだけでいくらの金と手間が掛かるか。 費用は何十万とか言う単位では済むまいと思われる。 無論私にその(楽器収集の)情熱は無い。 ついでに買っても置く場所がない。
自前でどこまで環境整えられるだろうか。 サンプラーのパッチとか作るとしても、打楽器の類(旋律打楽器とか)ならまだしも、フレットレスの弦楽器系とか奏法の再現が難しすぎる。 モデリング系のプログラム作るか、あるいはサンプル・プレイバック式なら余程に制御系が秀逸でないと実用は難しいような気がする。 どっちも現実的でないな。
・9/23(水)
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広瀬沙希。今作ってる曲はアルバム収録予定曲で、とりあえずアルバム以外では発表しないつもりの曲なんで、公開までにはちょっと時間が掛かると思われる。 もう少し待ってて下さいね。
・9/22(火)
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急いで上げた(マスタリングした)曲があったんだけど、連休でどこも会社が休みだったりするもんで、諸々の手続きを先に進められなかった。 だもんで、その音を繰り返し聴いていたら、何箇所か気になるところが見つかって微調整した。 連休じゃなかったら多分そのままリリースしてたろう。 上がったばかりの曲は生乾きでいけませんわね。 マスタリング直後の納品は極力避けたい。
・9/21(月)
下、スタジオにて(影山リサ)。 世間は連休なんですね。
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影山リサの次のシングル収録曲がやっと上がって、とりあえず年内のリリース計画の目処が立った。 連休明けた頃くらいに色々お知らせしますね。
・9/20(日)
神田優花。 今月30日に「Minutes」発売、その次の週(10/7)には「Rose」を発売するんですが、更にその次の週(10/14)にもニューシングル「Sandy times」を発売します。 三週連続リリースってことです。
連続リリース、一応三週で一旦は止まりますが、年内にもう一つシングルと7曲要りぐらいのミニアルバムとをリリースする予定。
・9/19(土)
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神田優花、またレコーディング。 今回録ったのは、一応年内リリース予定のミニアルバム収録曲。 今回録ったこれで、とりあえず収録予定の曲は全部揃いました。
・9/18(金)
スタジオにて(広瀬沙希)。
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先日、SMAFのオーサリングツールの使い方をあれこれ研究している際、ある曲のMIDIデータをサンプルとして使ってみていた。 その曲は割りと最近作ったもので、歌までもうレコーディングしているのだが、まだリリースはしていないと言う、いわばストックのようなもの。
色々とデータをSMAF用に調整するわけだけど、トラック間の音量調節をしていた時に、ベースの音がおかしいことに気付いた。 ある箇所、コードを外しているように聞こえた。
元の譜面と照合してみると、確かに外れている。 どうしてそうなったのか今もって不明だが、ベース音が一音ズレている。
その曲ってちょっとコード使いが複雑で、上のズレてる箇所ってのも分数コードだったりして、聴いた感じゴチャゴチャしてて分かり難い。確かに集中してなければ見過ごしてしまう。 気付いたのは本当に偶々で、そのままリリースしてたりしたら取り返しの付かないところだった。 ああ良かった。
・9/17(木)
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神田優花、レコーディングでした。 今回録ったのは、年明けにリリース予定の新シリーズの一曲目。 神田優花は年内リリース予定の曲でまだ歌入れ終わってないのが一曲あって、作業の順番が前後してしまってるんだけど、それも多分今週中には録り終えます。
・9/16(水)
DTMとかやってる人にはお馴染みの概念だと思われるが、「差分」について考えていた。
例えばPCからMIDI接続の外部音源などに制御の為の情報を送る際、設定値を一々丸ごと送信しているとデータサイズが膨大になるので、音源側のデフォルト値との差分のみをデータとして送信する方法を採る。 その方が機器に対する負担が少ないからだ。
虫の類がウザい時、叩こうとすると彼らは逃げる。 彼らでも逃げる。 襲い掛かる手は彼らにも映ると言うことだ。 彼らの生命を脅かす魔の手は、彼らの映し出す数少ない現実。
きっと彼らの現実は、ほぼこの世界を無視している筈だ。 空の青さを彼らは映さない。 我々の日々に当たり前のように存在するあの空の青は差分では無いからだ。人は当たり前のことはつい忘れてしまう。 でも「迫り来る手」と言う差分には敏感に反応する。 世界の把握法として、その方が脳のリソースを節約できるからだろう。
原発事故や災害の類に、過剰なほどの反応を見せる人がいる。 あれらがその人らの日常における「差分」であるからだろう。 そういう人に「原発なんかより火力発電の方が結果的に多数の死者を出してるよ」とか言っても無駄である。 既に日常になってしまっていることなんかがいくら多数の死者を出していようと、そんなことより目の前の差分の方がより濃厚な現実であるからだ。
つまり彼らは、我々の前にありありと存在する、この世界の美しさにも気付けない。 当たり前のように訪れる一日のその意味にも、心を留められない。
音楽を作り続ける日々は、別に私の命の保障なんてしてくれない。 でも音楽は私に、それまで見えなかった何かを見させてくれる。 例えば空の青さとか。 この世界の悲しみとか。
・9/15(火)
影山リサ、レコーディングでした。
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どこから話せば良いんだろう。 今回録ったのは次のシングルのカップリングになる予定の曲。 私からちょっと無理を言って、アルバムの前にシングルのリリースを割り込ませてもらったんだけど、その手前少々作業を急ぐ必要があって、先週末からバタバタしてた。 本当は先週録れるかタイミング的にも微妙だったんだけど、なんとか仕上げてもらいました。
先週末からこのページの更新がちょっと滞ったりしてたんだけど、上の編集作業のせい。 一応今は一段落ついてますが。
・9/14(月)
YAMAHAのSMAFのオーサリング・ツール入れてみたって話を少し前にしたと思う。 忙しくてあんまし弄ってなかったんだけど、ここ数日、またオペレーションを再開している。
仕様に沿ったSMFをコンバートすれば良いだけなので、楽勝だろうと高を括っていたのだが、事前に思っていたほど甘くはなかった。 今再度マニュアルを熟読中。
ChannelReserveの概念がどうも曲者だ。 単に最大(同時)発音数の縛りが存在するだけでなく、ch毎にChannelReserveの割り当て数を設定する必要がある。 まあ一旦理解して慣れてしまえばそうでもなかろうが、普段の音作りにおいて全く考慮しない要素なので面倒ではある。
・9/13(日)
チップチューン関連ツールの、BPMの不正確さに泣かされてるって話を何度もした。 私は基本的にプレイヤー(あるいはプラグイン)に原因があると思っていたし、今でもそう思える理由がある。 でも、最近どうもそれだけが理由でもないような気もして来た。 これはこれでそう判断する蓋然性がある。 私が思ってたよりも複雑な事情によってスピードって決まってるのだろうか。 おそらくそうなんだろうな。
あるツールを使って生成したVgmと言うサウンドファイルをVGMプレイヤー(プラグイン)介してWav化してみると、テンポ面でほぼ完璧なデータができあがる。 プレイヤーが優秀なんだろうとばかり思っていたが、別のツール(コンパイラー)で吐き出したVgmを同じプレイヤーでWav化したら、今度はテンポがおかしい。
両Vgmは実は内容(制御している音源)が微妙に違う。 厳密には、前者はA+B、後者はBのような形で、前者は後者を兼ねるようなものだ。 で、テンポおかしいのは後者。前者がおかしいんだったらまだ分からないでもないんだけどな。 とにかく後者がおかしいってことは、もうVgmファイルの段階ではとっくにおかしいのだろうから、やはり原因はコンパイラーにあるのだろうか。
・9/10(木)
影山リサ。年内発表予定のシングルの、カップリング曲のリハーサル中。 今週ぐらいには録りたいところなんだけど、ちょっと難しいかなあ。
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・9/9(水)
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上、スタジオにて。 最初の方の写真は、片飛鳥さんよりの長野土産だそうな。 私もいただきました。
・9/8(火)
オリンピックのエンブレム問題、なにやら意匠の取り下げとかそういう事態にまで至ったらしいですね。 創作のオリジナリティーと引用・盗用について、あらためて考えさせられた。
その前にまず盗作って悪いことなのか。 「盗んでるんだから悪いに決まってる」ってのが世論の大勢だからこそのこの騒ぎなんだろうけど、そんなこと一概に言えない。 盗作者は、誰かから物質的な何かを奪ったわけじゃないからだ。 著作権とか特許とか、ごく最近に一部の人間が(多分に金儲けのアイディアとして)思いついただけのものだ。
もっと言えば、物質を盗むことだって悪かどうか一概に判断できないところだが(絶対的な善悪の基準が無い以上)、まあモノは誰かが盗めば盗まれた人の手元から無くなる。 他人の権利を侵害する行為に制限が掛かってしまうことについては、多くの人の共感が得られるのではないかね。 盗作はそれとは明らかに違う。
では音楽制作における盗用とは何か。 法律や条約と言ったガイドラインはあろうけど、基本は、他人の作ったものを自分が作ったと偽ることとされているに違いない。 が、例えば100%純然たる独創の産物など、少なくとも音楽作品においてはあり得ない。 もしあったとしても、商用に耐えないだろう。
特定周波数に音名を宛がうことも、オクターブを平方根で12分割することも、私が思いつたわけじゃない。 私が機能和声を発明したわけでもなく、各種の実在する楽器やその奏法を開発したのも私じゃない。 定型的コード進行や各種スケールの類を頻繁に使わせてもらっているが、無論私が思いついたものではない。 シンセサイザーの発音メカニズムを発明したのも私ではない。 もっと言えば、シンセだとかの各音源にプリセットされている音色なども、基本楽器メーカーが作ったものだ。
私は、誰かが考え付いたメソッドに沿って、誰かの作った楽器の音や誰かのサンプリングした音を組み合わせつつ、それを作曲と称している。
「誰かが」と言ったが、その誰かは無論一人ではない。 様式と言うのは一種の文明で、模倣・淘汰を繰り返すことによって精錬される。 何かを真似ることが、むしろ体系成立の原動力となっている。 音楽とは、一種の集合知なのである。
誰かの作為(創作上のある意図)を、私が美しいと感じる時、私の心の中にはその人がいる。 同時にその人の中にも私はいる。 共振と言う物理現象があるが、美意識と言うのはそういう作用のことでもある。 この話、「分かる分かる」と膝を叩いてくれる人がどれほどいるか分からないけど。
上で「誰かがサンプリングした〜」と言ったが、自分自身でマイクやレコーダーを用意してサンプリング作業を行うこともある。 が、例えば電子レンジの「チン」をサンプリングするとして、厳密にはその音だって誰か(例えば家電品メーカーなど)が権利を持っているのかもしれない。 「「チン」なんて単音ではないか」と言う意見はあろう。 では「ピンポン」なら?ピンポンは歴としたメロディーだろう。
何らかの効果音を使いたくなった時に、毎度レコーダー担いでサンプリングしに行くわけにも行かない。 ネット上に転がってる動画などから、いわば「音素」を抜き出すことぐらいある。 こういうのも厳格に法に照らし合わせて「白」なのかは分からないが、私にはその辺を一々研究する余裕は無い。 問題が生じればその都度対処するしかない。
実際に曲を作ってる人は分かると思うが、多く作品を作っていると、たまに既存の何らかのメロディーなどと部分的にカブってしまうことはある。 全く偶然と思われる一致もあり、無意識のうちに一致して(何かのメロディーをたどって)しまうケースもあるだろう。
音楽なんて、突き詰めると「数値の塊」って部分は確実にあるので、旋律線などがある確率で一致してしまうことがあり得る。 また、作ってるのが人間なので、悪意なき模倣はあり得てしまう。 ポール・マッカートニーはYesterdayを作った直後、あまりにすんなり出来たので、メロディーラインが何らかの既存楽曲に似通ってないか心配したと言う。 如何にもありそうな話だ。
もしYesterdayのメロディーが、何らかの既存楽曲のそれと瓜二つだったとして、ポールがその旋律にいたく感動しての結果なら(いたく感動した曲を忘れはせんだろうが)、公表に法的な意味での制限は生じたとしても、その感動そのものには揺るぎない芸術的価値があると思う。
パクりとオリジナルの分岐点は、突き詰めると作者の感動の有無にあるんだと思う。 言語での印象化を経ない模倣は、本当にタダのトレースになってしまう。 この結論って唐突な印象を与えてしまうだろうな。 つまり、研究そのものに対する敬意も関心も無いのに研究者としての賞賛のみを求めたら、画像を切り貼りしてノーベル賞級の発見をしてしまったりするでしょう。 STAP細胞の彼女とかその典型だろう。 感動を経ず成果のみを求めての行為が、「パクり」だと世人の非難の的になりやすいのではないかね。
・9/7(月)
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神田優花、今月末にニューシングル「Minutes」(全2曲)を発売するってお知らせしてますが、その次の週(10/7)には次のシングル「Rose」をリリースします。 下はそのジャケット。
思えばウチは今年って、物凄い数の作品を発表している。 年内リリース予定のタイトル収録分を含めると60曲超える。
・9/6(日)
SID音源使った曲を二つほど作ってみたんだけど、オーディオ・データ化のベストな方法を模索中。
トラッカー・ベースで作ってて、データ入力時のテンポをHzで指定しているのだけど、それをそのままROM(SID形式)化し、プレイヤーで再生すると、色々と不具合が生じる。 トラッカーで曲を組んでSidファイル作成→SidPlayerでオーディオ化、って流れがスムースに行かないわけです。
SIDプレイヤーには大抵PALとNTSCって二つの再生モードがあるんだが、PALで再生するとスピードがおかしく(遅く)なり、NTSCで再生するとピッチがおかしく(高く)なる。 PALとNTSCってのはVTRの方式なんだけど、まあここでは詳述しない(詳しくもないけど)。 とにかくそういうモードがあるってことです。
つまりネイティブ・ファイルの状態では、テンポはNTSC準拠、ピッチはPAL準拠であるらしい(何故?)。 とにかく結果出力(コンパイル)したROMが、作曲時の想定と違うものになってしまう。 複数のプレイヤー試したりして得た結論なんだが、プレイヤーに別に不具合があるわけではなく、むしろトラッカーの方に問題があると言える。 まあ双方それが仕様であるのだろうけど。
結局Sidプレイヤー使うのはほぼ諦めました。 どうすることにしたかと言うと、トラッカーに直接Wavを吐き出す機能があるので、それ使ってみることにした。 どうせオマケみたいな機能だろうし、専用のプレイヤーの方が普通に考えて再現性高かろうと思って、プレイヤーの方を最初は使うつもりだったんだけど、どうもそのトラッカーの方がテンポ・ピッチともに正確(想定に忠実)で、作業効率から考えてもそっちの方が断然良いように思えてきた。 音色などを含め、作曲段階でプレビューしたものが概ねそのままの形でWav化されるわけだから。
結局そっちで行くことにしようと今のところ思ってるんだけど、と言うことは、トラッカーのネイティブファイル→Wav出力、って形になるわけで、Sidファイルを経由しないことになる。 MMLから直接オーディオ・ファイル吐き出すみたいで、なんか淋しい気がしないでもないな。 nsf用のトラッカーとかでも同じような機能あったりするかもしれないけど、出力されるオーディオ・データの精度についての評価は如何程のものなんだろうか。
・9/5(土)
SN76489についてのメモ。 これ二基(左右に一つづつ)装備することによってステレオを謳ってる機種がいくつか存在するので、基本用途はモノラル音源のはずなんだが、携帯ゲーム機「ゲームギア」などは例外的にステレオ仕様だったっぽい。 そういう使い方も出来たってことなんだろうか。
SN76489を搭載した機種は多くて、ある時期のセガ製品はかなりこれのお世話になっている。 FM音源とのハイブリッド型などもあるが、セガ・マーク3などはスペック的に上のゲームギアと同等であると言う。 しかし明確にステレオを謳っている機種は、私の知る限りゲームギアのみだ。 どうしてなのだろう。
ゲームギアのサウンド・ファイル作成用のコンパイラーのマニュアルを眺めていても、確かに(三段階ながら)PANを設定できるようだ。 やっぱしステレオなんだ。
・9/4(金)
YAMAHAが公開しているSMAFのオーサリング・ツールを使ってみている。 SMAF(.mmf)ってのは、一時期の携帯電話に搭載されていた音源制御用のファイル・フォーマット。 サンプラー的な要素もあるけど、基本はFM音源。 いわゆる着メロ演奏用途の音源なんだが、着メロも一種のチップチューンと言うべきか。
音源にいくつかバージョンがあって、最大同時発音数などがそれぞれ違っている。 ざっと見渡した限り、4音から67音まである。 私がとりあえず導入しているのは、その中でもかなり初期の16音タイプ(用のファイルを作るためのツール)。 と言っても基本2オペFM前提の数字で、4オペの場合は発音数が半分になる(4オペのみを使うなら最大8音ってこと)。 ドラムなんかを入れるならそれだけで4〜5音くらいは使うので、16音って言ってもあんまし余裕は無い。
FMって技術自体はもう既にかなり古いものだけど、流石はその元祖YAMAHA謹製ツール。 プリセット(&公式配布)音色類なども実にしっかりしている。 小鼓の「ポン」とかあまりの出来栄えに感心してしまった。 このツールを使って曲を作ってみたくなった。
因みに、私は携帯電話とかそういうものに不案内で、現時点で上記のFM音源チップがどれだけ現役なのかよく分からない。 調べりゃ分かろうがその気力も無い。 既に骨董品だったりするのだろうか。常識的に考えて主力級である筈は無いが。
実機演奏とかに興味は無いので、プレイヤー(エミュレーター)みたいなものを探そうと思っている。推奨プレイヤーとか無いのかな。 あるいは.mmfをwavとかに直接コンバートできるプログラムなんかがあるなら、その精度次第では別にプレイヤーは要らないような気もするけど。
よくよく考えてみたら、mmfって、圧縮オーディオ・ファイルって側面もあるけど、私の作ってるものなんかはMIDIデータに毛が生えたようなものなわけで、直接コンバートってのはちょっと難しいような気がする。 だとすると、プレイヤーでの演奏をループバックとかで録音するしかwav化の方法が無いってことになるのだろうか。めんどくせえな。
しかしwavをmmfに変換したいと言うニーズはあろうけど、私のように逆のパターン(mmfをwav化したいと言う)はあんまし無いだろうな。 だから当然ツール類も充実してない。
・9/3(木)
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440Hzのサイン波だとかドレミなんて自然界に存在しない、と言う話を以前このページでした。 説明不足だったかもしれないと思っての補足を。
サイン波は混じり気無い空気の振動であると言われている。 が、そんなもの存在するわけが無い。 どういう発音体であれば純粋な(ノイズ・倍音を一切含まない)サウンドのみを生成できるだろう。 また、そんなものを生成できる装置が仮にあったとして、そのサウンドのみを受容できる聴覚器なんてものが存在するだろうか。 このテキスト読んでいるあなたのいる場所にだって、絶え間なく生活雑音のようなものは流れているでしょう。 もし「一切生活雑音など無い」と言うのであっても(あり得ないが)、例えばご自身の自律的器官が発する何らかの音を止めることはできないはずだ。
秒間440の振動って?ミリセカンド単位だとか、もっと微細な数値レベルで見て、完璧に一秒間に収まる波形なんてあるだろうか。 また、ミクロのレベルで見るなら、音を受信する鼓膜の絶対的位置が不動でない以上、ドップラー効果などを排除できるわけがない。 地球だって動いている。
もっとクドく論証することもできるけど、これぐらいで十分だろう。 つまり、440Hzのサイン波やドレミなんてものは、人間の脳内にだけ存在する概念だということ。 それらは人間が言語によって生み出して(同定して)いる。 その人の言語が捉えられるものこそが、この宇宙であり現実であり真実である。
・9/2(水)
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昨日の話の続き。
狭義のPSG音源ってのはAY-3-8910と言う音源チップのことなんだけど、AY-3-8910が多くのプログラムで使用された歴史的名機なだけに、ソイツの現役引退後も互換機の需要が長らくあった(と言うか今でもある)らしい。
AY-3-8910のサウンドフォーマットでay形式ってのがあるみたいなんだが、あんまし良いエディターが見つからなかった。 古いコンピューターのエミュレーター上で動かすような(トラッカー系の)ものばかりだった気がするんだけど、私の探し方が悪いのかな。 試しに入れてみたヤツはどうも感覚的に使い難くて、常用するには至らない気がする。 音源自体はかなり有名なものなんで、エディターの需要もある筈なんだけど。 MMLベースのものとか無いのかしら。
ファミコンの拡張音源にSUNSOFT 5Bなるものがあるんだが、要はPSG音源の互換品らしくて、nsf用のコンパイラー使ってそれを制御するためのサウンドファイルが作れる。 とりあえずPSG用の使い勝手の良いエディターが見つからなかったもので、今回はnsfコンパイラー使用前提で、SUNSOFT 5Bのみを使うためのMMLを書いた。 私には実機の音は必要なく、エミュレーターで十分だし、発音原理のようなものさえ再現できればそれで良いので。
・9/1(火)
オケにPSG音源のみを使った曲を作っていた。 PSGってのは計3ch、各チャンネルの出力をトーン/ノイズ/トーン+ノイズの三種から選べる。 因みに、有名なファミコン音源などは厳密にはPSGではない。 PSGはファミコン音源のようにデューティー比弄ったりできないし、エフェクトの類もほとんど実装されていない。 (ヴォリューム)エンベロープ弄ったりぐらいはできる。
最大発音数3と言う制約はやはりキツい。 1chをリズム用途のノイズにしたりすれば、実質2音でバッキングを完成させねばならなくなる。 今回の曲、私の判断としてはどうしても最低3音は必要だったもので、色々と試行錯誤することになる。
しかし、そもそもそこまでしてPSGなんて使う必要あるのかって話だ。 例えばいわゆるDCSG音源(SN76489)は矩形波3ch+ノイズ専用チャンネル1である。まさに三音+ノイズにてのアンサンブルを成立さしめるための音源なわけで、それ使えば良いじゃないかってこと。 でもまあ今回は、その純粋なPSGってヤツを使ってみたかった。
結局、あるチャンネルに、上記の音色選択コマンドをフル活用することによって、実質2ch分の仕事をしてもらうことにした。 速いパッセージの部分など、本当に音色が切り替わってるのかよく分からないけど、とりあえずオケは仕上げた。 MML打つのは大変だった。
しかし毎度のことながら、制約の中で音を作ることと作りたい音楽像を成立させることってのは、両立が難しいね。
・8/31(月)
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神田優花、新曲二つも録りました。 来月にはニューシングル「Minutes」(全2曲)、発売です。お楽しみに。
サウンドファイルのドライバー・コンパイラーの類に、トランスポーズ・コマンド対応のものが多いのは助かるんだが、MMLは宿命的に移調と相性が悪い。
普通の(MIDIデータ作成用途とかの)シーケンサーならトランスポーズなんてコマンド一発である。 コマンドを実行することによって、ノート・データそのものが実際にトランスポーズされる。 MMLにはそういう方法は使えない。 MMLのトランスポーズ・コマンドは、元のデータはそのままで、それにトランスポーズの命令(記述)を付加する形を取る。 データは当然ゴチャゴチャするし、更なる改変を加えることにでもなれば、実に面倒なことになる。
人間には個体毎に音域ってものが存在する。私のように歌モノのPOPSを作っている音屋なら、歌い手さんに合わせての多少の移調なんて日常的に行うことになる。 MMLって要するに、音を一々音名でベタ打ちする感じの入力法なので、移調に難があること甚だしい。 不可能では無論無いが、現状大変な手間が掛かる。 一発でそれを実行してくれるプログラムとか誰か作ってくれたらありがたいんだけどね。
つい先日、曲データにその移調を施す必要性が生じたわけです。 手抜きだとは知りつつも、つい便利なんで上記のトランスポーズ・コマンドを使ってしまった(元のMMLの書き直しをしなかった)。
・8/30(日)
ワンダースワンって言う携帯ゲーム機のフォーマットに準拠した曲を作ってたんだけど、それについての雑感。
ワンダースワンの音源部は、4chの波形メモリー音源(ステレオ、4ch目をノイズに変更可)なんだけど、よくよく考えたら、PCエンジンの音源部の単なる下位互換品に過ぎないような気がしてきた。
PCエンジンの音源部は6chの波形メモリー音源(ステレオ、1・2chを2オペFM音源として使用可能、5・6chをノイズに変更可)。 例えばゲームボーイ音源はステレオと言っても、左・中央・右の三段階固定。 いわば擬似ステレオとでも言うべきもので、用途はかなり限定的だ。 それに引き換えワンダースワンのステレオは128段階で、こんにちのMIDIだとかDAWと基本的に同じようなエディットができる。 明らかな相違点である。
PCエンジンのステレオはちょっと思想が違うと言うか、左右別々に16段階で設定できるんだが、まあステレオ音源としての実用に耐えうると言う意味では(ゲームボーイよりは)ワンダースワンに近い。 ステレオ機能を使った効果だけを耳にしてワンダースワンとの違いを聞き分けられる人はほぼいないだろうと思われる。 PCエンジン実機の仕様とか知らないけど、少なくとも音源ドライバーではそういう作りになっている。
PCエンジン音源の完全なる下位互換音源であるならば、わざわざそれ用のサウンドファイル作るのも難儀である。 サウンドファイル作りはMMLベースなんだけど、MMLはモノによって多少の書式の違い(方言とか言われる)があって、覚えるのも結構手間なのだ。
とまあ上のようなことをあれこれ考えつつマニュアルの類を読んでいたら、どうもワンダースワン音源の特異な点として、3chのみで使用できる「スウィープ機能」ってのがあるらしいことに気が付いた。 スウィープはファミコン音源とかにはついている機能なんだけど、一種のエフェクト。 多分PCエンジン音源には実装されてないんじゃないかしら。
せっかくワンダースワンのサウンドファイルを作れる環境を整えたし、それ用の書式のあらましも理解したところだったので、一応それベースの曲を一つ作ってみた。そのスウィープも使ったものを。 多分神田優花の、来年初めあたりからリリース開始する一連の作品に盛り込まれることになると思います。
以下余談。 スウィープって大体は二種のパラメーターぐらいで構成されている、一見シンプルなものなんだが、その実奔馬のような効果でとにかく使いにくい。 私が原理をイマイチ理解できていないのが一因かとも思えるが、パラメーター設定の匙加減が全くつかめない。 16段階とかごく大雑把なものなのだが、あるところまでは数値弄っても全然変化が聞き取れず、ある点を境に数値を1動かしただけで音が急激に変化してしまう。 スウィープについて易しく説明してくれているサイトとかないんだろうか。
・8/29(土)
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神田優花。 ニューシングル「Minutes」が9/30にリリース決定。 三週連続リリースの第一弾になります。 またあらためて詳細情報出します。 しばしお待ちください。
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影山リサ。 こっちは3rdフルアルバムの収録曲なんかが決まってきました。 もう全部音は上がってるんだけど、その他諸々の事情でまだ発売日とか決まってない。 こっちももう少々お待ちを。
・8/28(金)
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ファミコン音源(RP2A03)にはノイズ専用のチャンネルがある。 製造ロットによって多少仕様の違いがあるようだが、ほとんどのもので「短周期ノイズ」なるものが出せる。
どんなものかと言うと、私もあんまし原理とかよく分かってないんだけど、ホワイトノイズみたいな純然たる雑音でなく、楽音っぽい音が出せる。 無論西洋音階準拠の正確な音程ではないので、四声のアレンジとかきっと難しいけど。
最近作ってた曲で、その短周期ノイズとやらを使ってみた。 デチューン系のコマンドを使ってるだけなんだけど、多分あれが短周期ノイズかと思われるもの。 あんまし効果的な使用法が思いつけなくて、SE的にしか使ってないけど。
・8/27(木)
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佳乃。 これからしばらくお休みです。 スタジオリハへの復帰は年内間に合うだろうか。 因みに、佳乃は年内に久々のシングル(二曲収録)を発表する予定です。 しばしお待ちください。
・8/26(水)
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片飛鳥「大事な人」、本日発売です。 上は先日のスタジオにて。
・8/25(火)
ワンダースワンって携帯ゲーム機がある。いわゆるレトロゲームの一種。 発売当時、ゲームボーイの対抗機種だったのではないかと思われる。 ゲームボーイはさすがに私も知ってるけど、ワンダースワンは知らない。多分見たこともない。
ワンダースワンの音源部は波形メモリーの計4ch。4ch目をノイズにできると言うお約束のような仕様。 ゲームボーイも3chが波形メモリー音源なんだけど、ワンダースワンは全chが波形メモリー音源。 因みにステレオらしい。 ゲームボーイもステレオだけど、あれは左右と中央の三段階でしか設定できなくて、正直使い難いんだけど、こっちのステレオは128段階。
ワンダースワンは、ゲーム機としての評価はさておき、携帯ゲーム機の歴史上、かなり高度な音源部を持った機種に属すると思われる。 一応サウンドファイルのコンパイラーとかも存在していて、試してみてるんだけど、MMLの書式に癖があってちょっと使いにくい気がする。 それ使った曲もいずれ作りたいとは思っているけど。
・8/24(月)
最近、ゲーム音楽クリエイター(デベロッパー)向けの、いわばプロ仕様の本を読んでいた。 メチャ分厚いんだが、私にとって有用な部分はごく僅かだった。
まず、私は本気でゲームサウンドのクリエイターになろうとしているわけではないので、レジスタがどうだとか、ハードの仕様などを熟知する必要などはない(同書は仕様書的な側面も濃厚だ)。 また、DAWの使い方とか基礎的な音楽理論などについての解説なども、今更目新しいものでもない。 それらはほぼ飛ばすか斜め読みだ。
FMの音作りについての記述なんかは、多少なりとも役に立ったかなあ。 やっぱりあんまり役に立ってないかも。 内容のせいでなく、読み手の私のせい。 音作り関係の解説文って、どうも頭に入ってこない。
ちょっと気になったのが、PSG音源が今でも現役であるらしい点。 SCゲーム(SCはショッピングセンターとのこと。この用語も初耳だった)や両替機に今でもPSG音源が使われているそうな。 サウンドプログラマーはPSG用のデータを作らねばならないことが今でもあるのだろうから、彼らにとってPSG音源は過去の遺物でないということになる。 とは言ってもまあ、さほど音楽性を求められるモノでもなかろうけど。 そういえば私も、PSGのみで曲を作りたいと思ってたんだよね。
・8/23(日)
ここ数日取り掛かっていた曲は、久々にファミコン音源ベースのもので、nsfプレイヤー経由でオーディオデータ作ろうと思ってたんだけど、またテンポがおかしい。 正確に言うと、ある拡張音源を使用すると、とあるプレイヤーは正確なBPMでデータを吐き出さない。
困じ果てて別のプレイヤーを試したら、そいつはアッサリと正確なBPMでデータを吐き出した。 しかしエイリアスノイズがしっかり乗っている。あとサンプリングレートのコンバートが必要。
因みに最初に試した方の(BPMおかしい)プレイヤーはわりと評判の良いものらしく、事実上のスタンダードであるようだ。 それに引き換え、BPM正確な方のプレイヤーはやはりそのエイリアスノイズが評価を下げている。私もまあ気になる。
結局後者を選んだんだが、ノイズそのままってわけには行かなくて、波形編集ツールとかでノイズ抜いたり(サンプリングレート変換したり)あれこれ調整した。 そこまでしてでもBPMの正確さは捨てがたい。 逆に言うと、BPMおかしいってのはそれほどの難点と言える。 そういえばあと、プレイヤーによってトラック間の音量差が結構違ったりして、それも調整が必要になってしまった。 本当にどれも一長一短あるな。
・8/22(土)
自然界におそらく「440Hzのサイン波(特に持続音)」は存在しない。 だからクロマニョン人はそれを耳にしたことが無かった筈だ。 クロマニョン人どころか、そんなものを人類が耳にしたのは、近々ここ数十年ぐらいだろう。
実は現代においてだって、音ってものの性質上、完全なる440Hzのサイン波は存在し難い。 それがもしあるとしたら、人間の頭の中にだけだろう。 当然ながらドレミファソラシドなんて、人間の脳内以外に存在するわけがない。
人間は頭の中身と照合する形で森羅万象を解析する。 だから心が貧しい人ってのは、要するにその人に広がる世界が貧しいと言うこと。 ここで言う貧富は、ほぼ言語に因っている。
音楽と言うものも、詰まるところ聴く人の心にしか存在しない。 それを受容するには、照合できる機微が存在せねばならず、音楽商品の需要とかって要するにリスナーの心の豊かさを基礎としている。 人に言語がなければ、音楽は剥き出しの周波数塊で、要はタダの音に過ぎない。
芸術(art)が人間性そのものである、と言うのは単なる文学的修辞ではなく、科学的にも間違いなかろう。 私は自分のために音楽を作っているけれど、それってつまりは私の心のために作っていると言うこと。 もし私の作品に「届く場所」があるなら、それは私に似た誰かの心だろう。
・8/21(金)
メガドライブ用のサウンドファイル(vgmだとか言う)を作っているんだが、プレイヤーの精度が良いからか、出力するオーディオファイルのBPMがすこぶる正確で助かっている。 わりかし正確な方のプレイヤーとかでも、wavで出力するとファイルの頭に多少の無音部分ができていたりすることが多いんだけど、それすらも無い完璧と言って良い代物。 実に素晴らしい。
しかし、困ったこともある。 まずFM音源部の(トラック間の)音量調整が全くできず、音色作りの段階でレベルを調整する必要があるのだが、それがメチャクチャ難しい。 YM2612って言うFM音源なんだけど、パラメーター構成が音量調節に適してない(少なくとも私にとっては)。 マスターヴォリュームのような、そのスライダー動かせばとりあえずレベルを調整できると言ったパラメーターが用意されてない。
何とか四苦八苦して調整を試みているんだが、音量が変わるのと同時に音色まで変わってしまう。 どうにかならんものかね。 私は本当に音作りが苦手だ。
・8/20(木)
どこぞやのデザイナーだかデザイン事務所だかが、盗作疑惑で槍玉に上げられているらしい。 話を総合的に判断するだに、要するに仕事に着手する際、まず似たようなコンセプトのものを探して、それをベースにデザインする習慣でもあったのだろう。 盗作の線引き(定義)がどの辺にあるのか詳しくないので、私に良し悪しなど断ずることはできないが。 音屋さん達にとってもよくあることだろう。 ちょっと気の毒な気がしないでもない。
ああいうのって、ガイドラインのようなものを策定しにくいのでしょうね。 あと日本人(日本語)って言語を援用しての印象化が苦手なんで、どうしても参考にするって行為がインスパイアされることでなく、単なるトレースみたいになってしまう。 そもそも芸術に向かない。
私もジャケット類とかのデザインってやることあるんだけど、参考の為に市販品を見る事はよくある。 ただ私の場合、画像ありきでのデザインなんで、何かをパクるにも限界がある。 アーティストと言う人物(本人プロデュースの顔形・メイク・衣装・髪型など)がまずあり、背景、カメラマンの意図・癖などを経由して上がる写真に、更に補正を施した状態で画像が回ってくるので、私のできることはせいぜいトリミングとか、どの位置にどういうフォントでタイトルやアーティスト名入れるか、なんてことに限られる。 つまり上記デザイン事務所のように、一から何かをデザインするわけでない。
既存のジャケットデザインなどを本気でパクろうと思うなら、スチール撮りの前段階でその為の入念な打合せが必要になるんだけど、良くも悪くもウチはそういう体制を採って無いだけ。 でもやっぱり何かを参考にすることってありますからね。
・8/19(水)
神田優花。 予定していたシングル3タイトルのリリースに向けての事務作業やってたんだけど、急遽もう1タイトル増えてシングル4タイトル発表の方向に変わってしまった。 もう少し待っててくださいね。
因みに、新たにリリースする方向で調整している新作は、当初別のミニ・アルバムの一曲目に収録する予定の曲だったんだけど、内輪での評判が良くて、シングルとして独立させることになった。 一応神田優花の年内のリリース予定は、それを合わせたシングル4タイトルとミニ・アルバム(多分6〜7曲)1つになります。 その次のシリーズも既に構想に入ってるんだけど、ちょっと年内の発表は難しいかも。
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音作りに達者な人なんかは、4オペFMの各パラメーターの設定用の数値を見ただけで、出てくる音が粗方予想できる(頭の中で鳴る)そうな。 すげえ。 私なんかでは絶対無理。死ぬまでその域には達せそうも無い。
・8/18(火)
波形メモリー音源用の音色を(それ用のエディター使って)作っていると気付かされるのだが、私の脳は代表的な波形(つまり音色)を言語で丸めている。 「矩形波」だとか「鋸歯状波」だとか。 それを耳にすると、脳内から照合すべき単語が呼び出されているらしい。
ランダムな(つまりメチャクチャ不規則な)波形などをとりあえず作ってみたりすると、私の脳は「ランダムな波形」と言う一種類の言語とリンクしてしまうようで、いくらその手の音色をこさえてみても、ほとんど同じにしか聞こえない。
和音などを処理する際もどうも私は上のようであるみたいで、例えばディミニッシュと言うコードを耳にした際、一粒づつの音の塊でなく、ある印象でもって解析しているようなのだ。 「これはディミニッシュだ」と。 だから当然、音の高低にほとんど関係なくそれを認識できる。
従って私には絶対音感が無い。 音を旋律であるとか、音塊をコード(ネーム)として処理してしまうから。 「音感が悪い」と言われればその通りかもしれない。 いわゆる音感と言うものの定義がそうであるのなら仕方ないね。
・8/17(月)
以前にも触れたんだけど、スーパーファミコンの音についてあらためて考えていた。 因みに私は実機を所有したことはない。
音源部はSPC700とか言うらしいんだが、要するにサンプラーで、機種固有の音みたいなものは無い。 BRRとか言う圧縮形式とかエフェクトの類が強いて言うなら独自性を成立させていると言えなくもないけど、それも単なるローファイ感とかに過ぎないような。 エフェクトもエコーとかその程度のもの(少々特異な原理ではあるみたいだけど)。 スーパーファミコン・サウンドをChiptuneなどと言ってしまうと、多少の語弊を感じなくも無い。
サウンドファイルはSPCとか言うフォーマットがあるんだけど、作るのは結構面倒臭そう。 トラッカー用のデータ(MOD・XM等)をSPCに変換するプログラムがあるんだけど、トラッカーではSPC700の機能を完全には制御できないっぽい。 できるとしてもかなり面倒な作業を伴う。 あとMIDIデータをXMとかに変換するプログラムも存在しているんだけど、どう考えても最終的にSPCにするには調整を必要とするので、私ならはじめからトラッカーで入力する。
苦労してSPC作っても、実機やエミュレーターでの再生には難があるそうな。 詳しい事は分からないんだけど、エコー機能とかに難点があるらしくて、場合によってはバイナリエディタとか使って微調整せねばならないと言う。 波形データの調整とかもかなり面倒臭そうで、正直私は食指が動かない。
音そのものに独自性は確実に無いし、おそらく書法にも無い。 例えばファミコン音源とかだと、高速アルペジオとかLFOなどのその機種の印象を決定付けるアーティキュレーションのようなものがあるんだけど、SPCにそこまでのモノは無いと思われる。
一応スーパーファミコン・サウンドを簡易的に再現するためのVSTインストルメントは存在する。 こっちはかなり手軽なんだけど、ファミコン・サウンドの再現を謳ったVSTの類なんかに比べるとかなり本格的な仕様。 何と言うかメカニズムごと再現しようとする姿勢が伺える。 下手なツール類駆使してSPC作るより、実機に近い音が作れるんじゃなかろうか。
今各種のサウンドファイル作りに勤しんでいるわけだけど、SPCには手を出していない。 面倒だからと言うより、「その面倒さを乗り越えた結果上がる成果に、労力に釣り合う魅力を感じない」と言うのが実態に近い。 あの手の音を作りたくなったら上のVST使うかも。
・8/16(日)
音には機能性ってヤツがある。 西洋音楽において顕著だが、それ以外の系統の音楽にも大抵そういうモノは(理論化されていなくとも)あったりする。 雅楽にだって当然ある。 宮商角徴羽のうち、特に宮と徴に力点を置くあたりは、いわゆるドミナントモーションと同様の力学が存在する証拠である。 オクターブを12分割することだって、要するにその機能性の産物。 音楽と言うものの生理と言える。
しかしこの機能性と言うのは、あくまで相対的な概念である。 例えばハ長調におけるG7の和音と、別の調におけるそれとでは意味が違う。 当たり前のことだが、サブドミナントだとか導音だとかって、絶対的な音高を指してない。
私が唐突に思ったのは、いわゆる絶対音感保持者とかって、この機能性を十全に感じられないのではないかってこと。 もしや、各種機能とやらを数学的定理としてインプットしているだけじゃないのか。
音高がバラバラに聞こえるってことは、言語による「丸め」が働いていないと言うことに他ならないわけで、人間の脳機能のうちの、旋律を旋律として捉えたりある種の周波数塊をコード(ネーム)として捉える処理が働いていないってことだ。 この言語による「丸め」と、絶対音感・映像記憶能力は同居できないはずなんだ。 その理屈をここで述べる気力は無いが。
以下は(何度も言っているんだが)知らない人のための補足。 絶対音感ってのは、おそらくは聴覚を持つほとんどの動物がそれを持つが、音高・周波数のパターンを旋律として認識するには言語が要るので、逆に人間以外の動物にそれはできない。 ウグイスの「ホーホケキョ」はメロディーを奏でているわけではなく、音を出しているに過ぎないのだ。 どの個体も毎度ほぼ同じ音高であれを発しているに違いない。
・8/15(土)
既にInfoのページでお知らせしてますが、片飛鳥のニューシングル「
大事な人」(全2曲)が8/26(水)に発売されます。 下がそのジャケット。
ある時期の、ゲーム専用機を含むコンピューター類の音源部の多くがFM+PSGなどと言ったハイブリッド型である理由のほとんどは、単に発表済みのソフトとの互換性を保つためであると思われる。 本来FMだけで十分であるのに、PSG(あるいはDCSG)が無いとBGMを再現できない既存のプログラムが数多くあったので仕方なかったのだろう。 過去の資産(ソフト)をどの程度活かせるかってのは、マシンの価値に直結するだろうから。
そのFMとPSGの類、大抵は同時に使用できる。 同時使用は本来の目的ではなかったろうが、別にわざわざ排他利用させる必要もない。
私があるプラットフォーム(特定コンピューター等の音源部)に準拠してトラックを作ろうとすると、当然上記のようにFM+PSGみたいな構成のものに行き当たる。 モノによっては最大発音数16(拡張前提)とか、もうそれだけで十分とも思えるようなスペックのものがあるが、そこにもPSGパートと言う、いわばオマケが付いている。 何だか使わなきゃ勿体無いような気がしてくるんだよね。 貧乏性なのかも。
・8/14(金)
バッキングトラックを作る際、例えばギターなどのパートは必ずしも生演奏を録音するわけではない。
私はループ素材の類を基本使わない(と言うか作風柄ほぼ使えない)ので、譜面情報を一々入力していくことになるのだが、その際実器(ギター)の構造・奏法に準じたものを入力しがちである。 私がなまじ本当にギターを弾いたりするもので、ほとんど無意識に近い感覚でそうしてしまう。
「その方が結果的にリアルな表現になる」と言うのは確かにそう。 だが、リアルさって何だろう。
ギターのあの調弦だとか各種奏法の類は、人体を基礎に生まれている。 人間の指が十本だから10進数がこれだけ一般化されているが、「用途によっては12進数や16進数の方が合理的である」と言われたら、それには素直に頷ける。
音屋の中には、ギターの奏法を完璧に再現すべくノートなどを入力し、あまつさえノイズの類まで入れて表現を補強する者までいる。 が、そのノイズとやらは別に、誰かの意思によって生まれた「表現」ではない。 結果的に付随してしまうだけのもの。
作曲の過程で移調などを行った場合なんかに、Fのバレーコードを2度上げる事は簡単だが、逆に2度下げた場合、コードの構成音ごと変えねばならない。 正確には、変えねばならないのではなく、そうせねば実演可能なフレーズにならない(特にレギュラーチューニングにおいては)。
そうしたケースにおいては、和音の構成を実演可能なものに変えるのが普通なのだろうけど、何だか私にはそれがバカらしく思えてくる。 脳内でのプロット構成において、その「楽器の実体に則した音符配列でなければならぬ」と言う命令は、単なる制約と言うか障壁でしかないモノだからだ。 Fをそのまま2度下げて何故悪い。
・8/13(木)
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影山リサ。 今進めているリリース計画に、フルアルバムとミニアルバム二つ、それとシングル一つがあって、収録曲はほぼ出揃っているんだけど、シングルのカップリングだけが上がってない。 しかもそのシングルが公開時期としては一番最初になるので、その曲が終わらないと他の進捗もままならない。 本当は休んでる場合じゃないんだけど、一応今週は盆休みです。
・8/12(水)
チップチューン的な音楽って、音源としてどのプラットフォームを選ぶかってところが結構重要になってくる。 機種によってパフォーマンスが全然違うから、仕上がるオケの印象が全く変わってくる。
今作ってる曲は、X1turboZなんて言う機種の音源部(実機ではない)をプラットフォームにしつつ試行錯誤している。 因みにその機種自体を私は全く知らない。 触ったこともないけど、周辺情報調べてもないんで本当に分からない。
上記機種の音源部、YM2151って8音のFM音源(16音に拡張可能)とPSG音源のハイブリッド。あとPCMとかも使える。 FMだけで16音なんて随分贅沢な仕様で、どういうアレンジにしようか。 少し前にメガドライブの音源部の仕様(YM2612+DCSG、最大発音数10、うち楽音9、FM部のみで最大6音)を知った時、その程度のものでも単なるPSGとかに比べたら、なんと自由度の高いことかと思っていたけど。
YM2151は、YM2143やYM2608なんて音源とは違って、プリセットのリズム音源とかついてないので、ドラム系のパートも基本FMで賄うことになる。 もうそれだけで結構なパート数消費してしまうわけだけど、それでも16音ってのはそこを補ってなお余りある。
・8/11(火)
メガドライブの音源部はYM2612ってFM音源とSN76489(DCSG)のハイブリッド。 ゲーム機っていうより同時期のコンピューターみたいな仕様だ。 因みにFM TOWNSってPCはYM2612のみを音源としていたらしい(それプラスPCM)。 その気になりゃ、それだけで事足りる程度の代物なのだろう。
YM2612は最大発音数6。十分とは言えないけど、単なるPSG音源とかに比べたら段違いの表現力を持っている。 更にはDCSG音源っていうPSGの姉妹品のような音源もついているので、機種としては最大で9楽音を出せる。
SN76489はPSG音源みたいなものなんだが、ノイズの挙動を始めとして、仕様上多少の違いがある。 詳しくは調べてもらいたいんだが、有名なファミコン音源などもどちらかと言えばPSGよりはこちらに近いモノだろうと思われる。
メガドライブ用のサウンドファイルを作るには、その手の他のサウンドファイル同様、MML→コンパイラーでコンパイル、って手法も存在しているが、MIDIデータを使ってダイレクトに作成するためのツールも存在している。 私もありがたく使わせてもらってるんだが、結構豪快なプログラムで、技術よりも発想に感心してしまう。
私はMMLベースで曲作る際にも、必ず一旦はMIDIデータ組むことにしているので(作業の流れ上必須なのです)、そこからMMLを打つことなしにほぼ直接サウンドファイル生成できるってのは、大幅に作業工程端折れる感じで実にありがたい。
以下蛇足。 作ったサウンドファイルをプレイヤー介してオーディオ化したものが、非常にテンポ面において正確で助かっている。 プレイヤー(プラグイン)の精度の問題かと思われるが、このプラットフォームは今後も重宝しそう。
・8/10(月)
広瀬沙希。 先月にシングル「螢火」を出したばっかりですが、アルバムも視野に入れつつ、もう次の新曲の制作に入ってます。
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・8/9(日)
ここ一ヶ月くらいだろうか、ほとんど日々の可処分時間の全てを使って音楽を作ってる。 機材に張り付いてない時間はあるが、そういう時もほとんど頭の中で曲のこと考えている。 イメージが頭の中に溜まり過ぎてて、吐き出さないと気持ち悪いんだ。
またBPM関係で泣かされてた。 分かってることとして、吐き出すオーディオファイルのBPM面での正確性ってプレイヤー(プラグイン)の性能に因る面が大きい。 万能なヤツを誰か作ってくれたりしないだろうか。 需要が無いことないと思うんだけどな。
・8/7(金)
Chiptuneライクな音楽、何と呼べば良いのだろう。 実際に音源チップ使ってるわけでなし、Chiptuneってのもちょっと違和感ある。 まあそういうものをここ暫くずっと作ってるわけです。
無論のこと環境にも因る話だが、ああいうモノってあんまり長尺の音楽を想定して作られたものでないようで、BANKとかの問題だろうけど、それのみでPOPSのオケを作るような用途には向かない(1曲分のオケを丸ごとコンパイルってのは難しい)。私の作るものってPOPSの中ではかなり短い方の部類であるはずだが、それでも難しい。 ファイルを分割することによって対応しているんだが、1曲三分割とかザラだ。
確かに、参考の為に落としてきたサウンドデータ類、短いものばっかりだ。 ゲームのBGMを模した感じなのだろうけど、せいぜいPOPSで言うところの1ブロック(Aメロ・サビだとかの)に相当する程度の長さくらいしかない。 まあここについては実は別段不思議でもない。 「当然そうなるだろう」と言う感想。
・8/6(木)
ミニマル・ミュージックについて。 今更の感があるけど。
さる商業音楽界で有名な作曲家が、「ある時期、音楽の発展性に限界を感じていたが、ミニマルを知って、まだ可能性が残っていることに気付いた」みたいなことを言っていた。 ミニマルに感じられる可能性ってどういうものだろうか。
私はミニマル・ミュージックにあんまし大した可能性を感じない。 「嫌い」とか言うわけではないが、感じられないものは仕方ない。 例えばテリー・ライリーの代表作「in C」。私はああいうものを1時間近く聞かされることを苦痛に感じてしまう。 多分そもそも集中して聞けないだろうけど。
私にはミニマル音楽が、「言語で何事かを煮詰めていく作業」に見えない。 つまり芸術性を感じられない。
ミニマルには、一部に「斬新な試みである」と言う評価がある。 そもそも商業音楽の世界ではなかなか受け入れられにくいものであると思うが、斬新であるかすら私には疑問だ。 例えば「いくつかの、一拍程度の音型を繰り返すこと」って新しい試みなんだろうか。
一拍程度の音型ならば、多くの音楽に既に含まれている。 それの数を増したり、リピートを執拗にすることが新しいのだろうか(オスティナートとかって極めて古典的な手法だ)。 それって「円周率を小数点以下10桁まで言えること」と「100桁まで言えること」の違いではないのか。
あれは運動、さもなくばせいぜい聴感を刺激する作業なのではないか。 この二者は割かし近い領域に存在する。 認知・認識とはレイヤーが違う。 対象を視界に入れ、網膜に映したとしても、心で捉えられない人はいくらもいる。 視覚におけるそれと同様に、聴覚にもその現象は起こる。 だからカクテルパーティー効果なんてものがある。
ミニマルが好きな人、あるいはあれに大きな可能性を感じると言う人に私は聞きたい(非難しているのではなく、本気で知りたい)。 あれの可能性って何なのでしょうか。 息抜きだとかスポーツの楽しさって面でなく、芸術としての音楽における可能性。 知りたい。
・8/5(水)
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波形メモリー音源について。
FM音源が世に出る前、コンピューター関連の音と言えば、せいぜい矩形波のエンベロープやデューティ比弄るしかなかった時期に登場した発音方式で、原波形を(半ば絵を描く感覚で)エディットできる。 当時としては、画期的な代物ではあったろう。
私は今更になって波形のエディットとかやってみているクチなんだが、あんまし良い音色が作れない(まあ原理的にもそんなに斬新な音色が今頃出てくるようなものでは無いが)。 こういうのもセンスが要るんでしょうね。 なんだか同じような音ばっかり作ってしまう。
・8/4(火)
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「分かる」ということ。 多くの人はきっと、知らず知らずのうちにでも理解こそを求めている。 そうである筈。
学者や芸術家・宗教家などと言う求道者は分かりやすいが、高価な物を買う人も異性を追い求める人も海外に旅行に行く人も、きっとそれらの対象を理解したいのだと思う。 金儲けが好きな人も、きっと金そのものが欲しいのではない。
そこに謎を感じなくなったら、どうしてもその対象について飽きる。 飽きるということは、ある程度理解を終えてしまったことでもあろう。 言語力如何によっては、飽きることすらままならぬ者だっている筈だ。 いつまでも飽きない対象ってのは、要するに理解できないもの。
私は普段酒を飲まないが、飲んだことぐらいある。 タバコをすったこともある。 同じく今はすわない。 どういうものか理解したからそれ以上必要なくなった。 私はそれら対象を理解と言う形で征服している感じなんだ。
因みに覚醒剤を打ったことはない。 酒やタバコと言う経験に、我が想像力を掛けたら、もう覚醒剤ぐらい粗方理解できてしまう。 車とかだって、一台乗ればもう粗方のモノは想像できるでしょう。 人は、想像力が弱ければ、際限なく何かを求め続けなければならない。
「目の前の誰か」も当然理解の対象であるが、想像力(要するに言語)が無ければ、それを理解できない。 例えば結婚して同じ屋根の下に暮らす男女でも、理解が及ばず、互いに心の遠くで漂っているだけのような人らは多い。
人間がある対象を把握するプロセスは、まず視認、それから認知であろう。 つまり見ることは簡単だ。 オシャレってバカでもできるでしょう。 視覚に因るものだからだ。
人体と言う物質やそのフォルムであれば、大抵の人に把握できる。 が、その人の中に流れている何か(つまり人格)の理解は難しい。 人間と言うものが複雑極まりないものだからだ。
芸術家に、最後の謎として残るものも、要するに人間だろう。 自分と言う人間。 人間こそが最も難解・複雑な、最後の謎。
・8/3(月)
神田優花、先週だか先々週だったかに録った音のチェックとか色々やってました。 今回上がった曲が確か次のシングルのカップリングになる。
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MMLベースでの曲作りに、あるタイプのシンコペーションは激しく相性が悪いな。 私の計数能力にも問題があるのだろうけど。
・8/2(日)
反省する資質。 世の中には反省しない人がいる。 したくないのではなく、できないのだろう。
例えば国語科のペーパーテストで四択問題などがよく出題されるが、当然正答できない者はいる。 状況を一通り文章で説明された上で、「○○君はどういう点において反省すべきであるか、以下の四つから選べ」と言う問題に正答できないのであるから、同じ状況に直面した彼は、当然反省などできる筈が無い。 何について反省すべきかが分からないから。
そういう言語の持ち主であっても、人生の中で「やらかす」ことはしばしばある(多分言語力が低い分だけ、結果的に周囲の気分を逆撫でることも多くなるはず)。 そういう時彼は、自分のどの行いがまずくて、どこについて反省すべきか、が分からない。 だから閉口・萎縮することだけを覚える。 つまり反省のフリをする。
反省のフリだけして反省していないのだから、彼は成長しない。 例えばある状況において、謝罪はするが、実は反省すべき点を理解していないのだから、謝罪行為の基礎となるべき良心の呵責を覚えていないと言うことになる。
反省は、それをするにも資質が問われる。
・8/1(土)
MSXのサウンドについて、ちょっと前に調べていた。 MSXってのは、単なるゲーム機ではなく要はコンピューターのことなんだが、規格名であってそういう固有の機種が存在するわけではない。 ただ共通規格なんで、各メーカー製品の音源部も、最低限の互換性を保てるよう、ある程度統一的な仕様となっている。
PSG音源+FM音源(最大発音数9)+SCC(波形メモリー音源、最大発音数5)と言う、その当時としてはほとんど最強と言えそうな音源部を持っていた(合わせて最大17音発音可能)。 一応機能を拡張した上での話だけど、まあそのようなポテンシャルを持っていたと言うことである。
因みに私は、その実機を見たことすら(多分)ない。 とにかくカートリッジを増設してサウンド機能を強化できたりするらしいので、それ用のスロットがいくつか用意されていたりするのだろう。 またその数も、MSXが単なる規格なので、製品によって多少の異同があったりするのかもしれない。
上記のスペックは標準的なMSXであれば実装できたものらしい。 モノによってはもっとオプションを追加できたりしたのかも、 だとしたら最大発音数も上記の限りでなかろうか。
しかし最大発音数17って贅沢だ。 ここ最近、SID形式とかで曲作ってたのでそこは痛感してしまう。 SIDって発音数3、しかもうち1chをリズム用にノイズとして使ったりすると、出せる楽音は残りの2になってしまう。 2音ですよ。2音。 それでオケを作らねばならない。 17音使えるとか言われたら「どうやってそんなに使おうか」なんて逆に頭を悩ませてしまった。 おかしな話だが。 普通のPOPS作ってる時なら、最大発音数17なんて考えられないと言うに。
MSXで使えるFM音源はYM2143っつって、2オペレーターのもの。 どうも積極的な音作りを主目的としてないらしく、基本プリセット音色を使うもののようだ。 オリジナル音色は1つしか定義できない。 私はあんまり音作りに興味の無い人なのだが、4オペレーターの機種の音色が流用できないのはちょっと残念。 まあユーザー定義音色なんて入り込む余地がほとんど無いような代物だけどね。
・7/31(金)
レトロなゲーム機やコンピューターの音源部を再現したエミュレーターと、それ用のサウンドファイル作成用ドライバー・コンパイラの類を駆使して音作りに励んでいる今日この頃なんだが、相変わらずテンポに泣かされている。 とにかくテンポの狂いは何とかならないものか。
ファミコン音源作成用ツールは、(それ以外のものに比べれば)比較的安定している。 まあ元が人気機種なんで、その手のツール類も洗練されているのだろう。 テンポも割りかしBPMジャストで(wavに)出力してくれる。 が、内蔵音源に比べると拡張音源系は多少挙動があやしい。 理由は分からないが、私の手元の環境では、VRC7とかは今のところ大丈夫だったけどN160はテンポがおかしかった。
因みに、原因はwavを出力しているプレイヤーにあるかと思われる。 何故ならプレイヤーによっては(曲頭に変な空白(無音部分)ができてはいたものの)ある程度正確なテンポで出力していたからだ。 つまり、サウンドファイルの時点での問題は無い、あるいはプレイヤーの能力によっては無視できる程度のものである、と思われる。
内蔵音源ならある程度正確なテンポでWav化できるのに、拡張音源系(少なくともN160オンリー)ではできない。 ってことは、内蔵音源と拡張音源が混在しているようなサウンドファイルならどうなるんだろうと思って、とりあえずその両者混在の(内蔵音源のチャンネルを一応は生かした)データを作ってみた。 因みに、内蔵音源チャンネルは基本休符のみ。つまり全く発音させてない。
結果。 やっぱりダメだった。 相変わらずテンポおかしい。 ある拡張音源の動作に引き摺られる形でクロックが狂う感じなのだろうか。 しかし世のChiptuneクリエイターの皆さんがたは、正確なBPMって求めないのだろうか。
・7/30(木)
影山リサ。 年内にリリース予定のタイトル、フルアルバムが1つ、ミニアルバムが2つ、シングルが1つ。とりあえずこんな感じ(もっと増えるかも)。 収録曲は全部で26くらいになる。 無論全部新曲ってわけじゃないけど、既発表曲の別バージョン・別マスターを含めたら半分くらいが現時点で未発表曲のものなる。 今年は物凄いペースで曲作ってるな。
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・7/28(火)
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少し前にChiptune作りの為の環境に勤しんでいたのだけど、最近ようやくその環境を活かして曲を作り出した。 「Chiptune的なオケにボーカルを乗せる歌物」を想定している。 しかし困難続きだ。
とにかくBPMの問題がクリアできない。 MML(プログラム)段階で設定したテンポが、オーディオファイルに正確に反映されない。 全くのデタラメではなく、厳格でない。 だからDAWに乗っけた時に他のパートと同期してくれない。 作った音の商品化を前提に設計されたものではないのだろうから、ある意味仕方ないにせよ、とにかくテンポに泣かされている。
ある時、もうBPMベースで編集するのを止めて、コンパイラー・ドライバー類が吐き出すちょっとズレたテンポに合わせて歌い手さんに歌ってもらえば良いか?なんて思ったりしたが、それも無理だった。 ガイドメロディーを(コーラスなんかも合わせて)一から全部MML打つような途方も無い作業なんてやってられなくて、準備段階で作ったMIDIデータからMMLを作ろうと思ったんだが(そういうプログラムがある)、そのプログラムがnsf作成用途のもので、他のサウンドファイル作りに使えない。 MMLはある程度の汎用性はあるんだが、コンパイル環境によって記述方式が若干異なる。 この若干を乗り越えられなかった。 意味が分からないって人もいるかと思いますが、要するに技術的な障壁があったってことです。
その後、オーディオファイルの尺をあれこれ計算して、波形編集ツール上で(数値計算して)正しい尺のものにタイムストレッチかけたりしてみたんだが、結局は「DAW上で手作業で尺を補正する」と言うやり方に落ち着いた。 結局これが一番手っ取り早く、且つ正確になる。 今のところの次善の策ではあるけど。
しかしテンポの狂いが生じること自体は残念であるが、ところどころでテンポがモタっているわけでなく、全体で均等におかしいことは不幸中の幸いであった。 でないと上記の方法では解決できなかった。
・7/27(月)
神田優花、歌録り。 これで三連続リリース予定のシングル収録曲が一応揃った。 その3タイトル、もうジャケットとかも出来てるんです。
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・7/26(日)
スタジオにて(広瀬沙希)。 広瀬さん、病み上がりだそうで。
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更新滞ってすみません。 曲作りに没頭してたもので。 今日は編集作業と、余った時間で影山リサのミニアルバム収録曲を作っていた。 これで一応収録曲全部できた。 あと神田優花の新しいシリーズの三曲目に取りかかってます。 時間が足りない。
・7/22(水)
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影山リサ。 サードアルバムの収録予定楽曲がある程度揃ってきました(もう1曲かな?)。 影山リサは、フルアルバム出す前にミニアルバムを二枚ほど出す予定で、収録曲もほぼ出揃ってるんだけど、うち一枚がほとんど既に発表した曲ばかりになってしまうもので(別マスタリングが一応二曲入る)、どうしようかちょっと考えている。 もう一曲ぐらい新曲入れようかしらと。
・7/21(火)
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PCエンジンって言うゲーム機のサウンドを再現しようと思って、せっせとMML打ってたんだが、どうも上手くオーディオ(.wav)化できない。 正確に言うと、オーディオ化そのものはできるのだが、スピードが設定したBPMと完全に同期していない。
あからさまにテンポが違うのなら、あるいは設定の問題かとも思ったろうが、普通に聞いてても分からない程度のズレが生じているようで、生成したオーディオファイルをDAWに乗っけてみて初めて分かる。 因みに、Winampってプレイヤーにそれ用のプラグイン挿して使っている。 原因はまだ特定できないながらも、どうもプラグイン側の問題と思われる。
仕方ないから別のプレイヤーでオーディオ化することにしたんだが、そのプレイヤーも多少再現度に難があるっぽい。 明らかに前述のプレイヤーとは出音が違う。特にPCM系の出音の差は激しい。 その上こちらも若干テンポの正確性に欠ける(モタりがある程度均質であるらしく、タイムストレッチでなんとかなりそうだが)。 あと出力したオーディオデータの先頭に無音部分ができるが、まあこれは切り取れば良いだけなのでそこまで致命的な問題ではない。
状況としては、少々の出音の難には目を瞑らざるを得ない。 修正不可能なスピードの狂いってのは、こちとらにとっては絶望的な問題だ。 しかし次から次に問題に出くわすこと。 良い解決策は無いか、これからまた色々調べてみますけど。
・7/20(月)
神田優花。 シングル3タイトル(6曲)のリリースを予定してまして、今リハーサルやってる曲が上がったら、その収録曲も一応全部揃う。 年内には発表できると思います。
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今月号の月刊Audition(今現在本屋さんとかに置いてある筈)にも記事が出ているんだけど、たまに雑誌その他の媒体でオーディション告知をすることがある。 そういった告知をした際に、ウチはメールアドレスや電話番号を公開しているので、問い合わせが入ることが(割りと頻繁に)ある。 それ自体は構わないと言うか、可能な範囲でお答えしてるんですが、返信メールがブロックされて戻ってくることが結構多い。 多分これ、ウチだけに限った話じゃないと思うけど。 問い合わせをする際には、メールのフィルタリング設定の確認、今一度お願いします。 メールが届かない以上、こっちからその旨(設定チェックしてくれとの)伝えることもできず、どうしようもないので。
・7/19(日)
ゲームニクスとやらの本を読んでいる。 ゲームニクスとは要はゲーム理論なわけだけど、経済学のゲーム論と紛らわしいのでそういう言葉(造語?)をタイトルに持ってきたのだろうか。
一応は学者が書いた本なので、内容もそれなりに堅牢なものに思えるが、いかんせん私があんまりゲームそのものに興味がなく、詳しくもないもので、猫に小判と言った状態。 ほとんどの部分斜め読みなんだが、ゲームに応用するための音楽理論にある程度の紙数が割かれているので、そこは真面目に読んでみた。 内容はごくオーソドックスな、作曲法の教科書に出てくるようなもので、全体として特段目新しいものではない。
気になったのは、旋法についての解説。 曰く、教会旋法には「主音」が無いそうな。 そうなんだろうか。 私なんかの認識としては、旋法は後世の和声音楽なんかに比べれば理論的基盤が緻密でなく、むしろ核となる主音ぐらいしか存在しない(主音こそが理論的支柱となる)音楽だと思っていた。
正確には「メロディーを強く支配する「主音」がない」と言う表現であったので、あるいは和声音楽ほどトニックだとかドミナントだとかの引力が強くないと言う程度の意味かとも思えるが。 だったらそれはそうかも。
・7/17(金)
MIDIデータをMMLに変換するプログラムがある。 Chiptuneを量産するに当たって重宝しそうなツールなんで、とりあえず落としておいたんだが、意外と使い道が無い。
プログラム自体は、MMLとは言っても基本nsf(ファミコン用サウンドデータ)作成用途のものなので、nsf以外に使う場合、微調整が必要になる。 それは端から分かっていて、その調整前提で入れておいたんだけど、結局(MIDIデータを介さず)一からMMLベタ打ちする方が早いような気がしている。 なんだか、当初思っていたほど作業効率が劇的に良くなるってわけでもないように感じて。
私は日頃曲を作る時、それがどんな曲であってもとりあえずMIDIデータは必ず一旦作るようにしているから、その後にMIDIデータ眺めつつMMLを打って行くって作業工程を踏むことになる。 一見迂遠な方法ではあるのだけど、結局トータルで見るとこれが一番効率的なような。
・7/16(木)
先週末に神田優花と影山リサのレコーディングがあって、週末からそれの編集やってた。 一段落つきましたけど。
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Atari社の製品、仕様がよく分からないって話を以前にしたんだけど、その後も引き続き、色々と調べていた。 ただ初期のゲーム機(Atari2600など)については、依然判然としない。
1985年発売のAtariSTくらいから、音源周りの仕様が割かしハッキリしてくる。 そもそもAtariSTは、音楽制作用途に特化したコンピューターって側面もあった。
AtariSTはシリーズ物で、いくつかバージョンが存在するのだが、基本YAMAHA製のPSG、YM2149系の音源チップが搭載されてあったようだ。 YM2149ってのはAY-3-8910(まさしきPSG音源)の互換品。 ボリュームのエンベロープが16から32段階になっている(音量変化のカーブが階段状になってるんだけど、そのスロープが若干なだらかになっている)など、多少の差異はあるんだけど、聴感上の印象はほぼ同じかと思われる。
そのAtariSTの音源部を制御して音楽(いわゆるChiptune)を作るためのアプリ(トラッカー)が存在するようだ。 私はまだ使ってない(今後使うかも分からない)けど、エミュレーター使えばWindows環境でも使えるみたい。
そのツールとやらのオフィシャルサイト見ていると、パッチ・ファイル(音色)とか公開してるようなんだが、音源チップが本当にYM2149なら大した音色なんて作れまいに(基本的に出せる音色は矩形波とノイズのみ、矩形波はデューティー比50%固定)。 どういうことなんだろう。
・7/15(水)
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生まれて初めてトラッカーで曲作ってたんだけど、困難の連続。 呪われているかのようだ。
まずBPMベースでテンポが設定できなくて、Hz単位で設定してたんだけど、出力したサウンドファイル(ROM)のテンポが狂ってる。遅い。 トラッカー上で編集している時とプレイヤーで再生した時とでは、明らかにテンポが違う。 これは複数のプレイヤーで検証しても同じだったので、プレイヤーに不具合があるわけではなさそう。 ファイルの時点でそういう物であるのだろう。
プレイヤーの設定で、テンポ(スピード)自体は一応なんとかなった。 が、スピードが修正されたら今度はピッチがおかしい。 明らかに半音ぐらい上がってる。 仕様なんだろうけど困ったもので、結局半音ズレること前提でデータ作るしかないと言う気持ち悪い結論に。 あと、本当にキッチリ半音ズレならまだマシなんだが、どうもそうでないから始末が悪い。
トラッカー使ってみての今のところの感想。 慣れないからやり難いけど、慣れれば当然作業効率は上がるだろう。 あんまし細かい演奏表現を前提に作られたものでないので、これだけあれば十分って代物ではないが、あるタイプの曲を作るにはむしろこっちの方が手っ取り早いかも、とは思った。 あと、トラッカー類って悉くフリーなのは有難い。 まあその分サポートとかしっかりしてないわけだけど。
・7/14(火)
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昨日借りた金を今日返すことが当たり前に感じられるのは、昨日の自分と今日の自分が連続しているからである。 もしそうでないなら、昨日の自分など他人のように見えるだろうし、他人が借りた金を返さねばならないことなど、不公平に感じるだろう。
昨日の自分と今日の自分が連続していないってことは、今日の自分と明日の自分も当然ながら連続していない筈で、だからその人は、平然と金を借りられる。 返すのはどうせ(他人の如き)明日の自分だから。
時間的連続性が無い、あるいは希薄な者は、当然ながら平然と人を裏切れる。 理由は上に述べた通り。 良心とは、つまりはその人の意識が持つ時間的連続性・時間の保持能のことではなかろうか。
時間軸を無視して、その場限りの最得策、目先の小銭を拾うことばかりを考えるなら、人は当然他人を裏切ることも多くなる筈。 日本国・日本人は、世界遺産登録の一件で、韓国の振舞いに憤慨する前に、彼の世界観を理解した方が良い。 きっと両国間に横たわる困難の解決にも近道である筈だ。
・7/13(月)
昨今のDTM・DAW環境において、PAN(定位)って通常、127段階とかで設定できるようになっている。 5.1chサラウンド用途とかで、360度のPAN設定ができるツールとかあるにはあるけど、再生環境選ぶし、現実的にはあんまし使い道が無い。 私はL-R127段階で十分。
昔のFM音源チップ(エミュレーター)使った音楽を作ろうと思ってるんだけど、PANの設定どうしようか考えている。 一応ステレオを謳ってはいるんだが、左・中央・右の三段階とかだったりするんだ。 せっかくステレオ仕様になってて、PSG音源とかではできなかった表現が可能になっているのに、大雑把すぎて実用的でない。
コンパイラーによってはPAN系のマクロ組めるヤツとかあるので、高速でPAN動かしてモジュレーション的な効果を狙ったりはできそう。 でもそんな効果使いたいかなあ。 ステレオの効果って、ドラムセットなんかの表現において生きる部分ってあると思うんだけど、三段階ではどうも使い難い。 ハイハット右に振ったら、左からは一切聞こえてこないってことだものね。
・7/12(日)
ウチの音の売り上げ明細みたいなのを眺めながらの雑感。
今月のログに、神田優花のある曲が、とあるサイトにて4千回以上再生されたとある。 そこが提供しているサービスはストリーミング型のもので、だからしてその4千数百とやらもダウンロード件数ではない。 あくまで再生回数である。
しかしそれにしても、何ら宣伝していない曲がそれだけ再生される理由が分からない。 サイト内での扱いによるものだろうか。 確かにそういうことってたまにある。 サイト側が特集組んでくれたりして、スポット当ててくれたりすると、こちらが予期せぬ売り上げに繋がったりする。 過去にもあったんだけど、レーベル側に事前に知らせてくれないことも多いので、こちらは随分後になって知ったりする。
因みに、ストリーミング型のサービスにコンテンツ提供しても、ほとんど金にはならない。 実験的に参入している感が濃厚だ。サービスを運営している側も実験的な意味合いが強かろうと思われる。
しかし4千回再生させることって、実は結構難しい。 例えばコンビニやラジオだとかで音を流してもらうとして、ある程度実効性のある媒体を使うなら、相応の費用は掛かる。掛かって当然である。 しかし、いくらヘビーローテーションで不特定多数の耳に無理矢理音を届けても、効果は如何ほどであろうか。 仮に百万人に聞かせたとして、その人らが果たして、百回も自らの意志で再生してくれるかどうか。
上記の4千超の再生は、きっと全てリスナーの能動的な行為であるはずで、プロモーションだと割り切れば結構なことに思えなくも無い。 儲からないけど、悪いことでもない。
・7/10(金)
カセット交換式コンシューマーゲーム機は、アメリカのアタリ社を事実上その祖とするそうだが(普及機と言う意味で。フェアチャイルドセミコンダクター社のVideo Entertainment Systemと言った先行機種は存在する)、アタリのゲーム機って概要(仕様)がイマイチ詳らかでない。特に音周りとか酷い。
サウンドの説明に「4ch」とのみ記述されていたりするのだが、4chって何だよ。何が4chなんだか皆目分からない。 矩形波とかが4音同時に発音できたりしたのだろうか。 だとしたらそれは音高可変だったろうか。 それとも効果音みたいなのが4つプリセットされていて、トリガーみたいなのが設定できただけとか? 全然分からない。プレイ動画見てもなお分からない。
こういう神代のゲーム機は、本当に情報が少なくて、実体がよく分からない。 AY-3-8910やSN76489と言ったいわゆるPSG系音源(後者は厳密にはDCSG)くらいから、割かし詳細な仕様が判明してくるのだが、それらですら周波数可変かつ同時発音可能な音はせいぜい3である。 それより古いアタリの4chとやらが、スペック的にそれらを越えていたとは考え難いんだが、どうなんだろう。
Chiptuneってのは、実のところ時代が限られていて、ある時代以前にはマトモな(オリジナル楽曲などが作れるような)音源チップが存在せず、またある時代以降には、ゲームやコンピューターのサウンドが普通のオーディオデータと変わらなくなる(音色面での特異性が失われる)。 「ゲームのBGMに特化した音楽」などと言う、音色以外での様式性はなくもないのだが、ジャンルとして成立するほどの何事かが残っているかは疑問だ。
Chiptuneと言う音楽ジャンルは衰退したとしても、そこに情熱を傾けるあるタイプの人種は(少なくともしばらくは)在り続ける筈だ。 ある時代にツッパリとか呼ばれていた層がHIPHOP文化に流れたように、何らかの受け皿みたいなものが今後肥大化してきたりするのだろうか。 だとしたらそれって何だろう。
・7/9(木)
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AY-3-8910って言うPSG音源がある。 と言うか、狭義のPSG音源とは、AY-3-8910とせいぜいその互換品を指す。 だからSN76489(有名な音源チップ)もファミコン音源(RP2A03/pAPU)も厳密にはPSGではない。
矩形波とノイズ(あるいはそのMix)を選択可能な3ch仕様、デューティーサイクルなどは固定である。 Wikipedia読んで知ったが、ノイズと矩形波のMixモードは、両方の音が同時に出力されているのではなく、高速で切り替わっているそうな。 へぇ〜。
・7/8(水)
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広瀬沙希「螢火」、本日発売です。
・7/7(火)
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影山リサ。 4月から先週まで、計10タイトル(19曲)を立て続けにリリースして来ましたが、ここで小休止。 影山リサは現在、三枚目のフル・アルバム発表に向けて動いてます。
・7/6(月)
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ここ2〜3週間ぐらい、ずっと制作環境の整備に没頭していた。 具体的には、Chiptune制作の為の環境作り。 各種フォーマットのデータを作るための環境を整えていた。 今ようやくある程度の状態に落ち着いた。
どういうものを作ろうとしているのか。Chiptuneって言うぐらいだから、音に関するイメージは概ね固まっているんだが、音楽的な面はいまだ覚束ない。
普段曲を作る際、環境上の制約を考慮することってほぼ無い。 実は制約自体は濃厚に存在しているんだけど、それを忘れかけている。 昔はもっとこの制約ってのが身近な存在だった。 メモリーとかトラック数とか最大同時発音数とか。 昨今の音作りって、環境に恵まれ過ぎてて制約がまるで存在しないかのように錯覚してしまう。 そこにリアリティーを感じなくなっている。
Chiptune(と言うかレトロゲーム音楽)は「制約の中で作る」と言う部分に肝がある。 無論、制約なんて無ければその方が良いに決まってるんだが、物事には本来制約がついて回るってことを、Chiptuneは私に思い出させてくれる。 当時のゲーム音楽制作者の気分ってこんな感じだったろうか、なんて想像しつつ、あれこれ考えている。
まだ構想段階もいいところなんだが、神田優花のレパートリーとして、Chiptuneを量産したいと思っている。 Chiptuneって一般的に、どうしてもあの音が深遠なテーマの表現に向かないからか、出回ってる作品がキュートなものに寄りがちな気がするんだが、そういうイメージでないものを考えている。 それでいて単に音を詰め込んだだけでない、あくまで歌物のPOPSの範疇に収まり切れるもの。
それにしても私と言う人は、つくづくプログラムとかそういう作業に向いた脳を持っていないらしい。 頭痛がしてくるよ。
・7/4(土)
「ぴゅう太」って言う、昭和57年にトミーから発売されたコンピューターのようなゲーム機のようなマシンがある。 一応プログラムも出来たみたいだから少なくともゲーム専用機ではない。 私は触ったことも見たこともない。
それの音源回りの仕様がよく分からなくて、資料を漁ってたのだけど、ネット情報や手にした本の全てに「擬音4種類 3和音」とある。 どれも記述が一致していることを見るだに、おそらくは当時のカタログスペックであったものと思われるが、現代的な感覚では意味するところがよく分からない。
因みにこの「擬音4種類 3和音」は、チェリコ社のクリエイトビジョンと言うマシンにも同様の記載が見られる。 同一の音源(あるいは互換品)を使っていたのかと思えるが、確定的なことは分からない。 チップの型番が分かればもう少し詳しい情報にたどり着けるような気がするんだけど。
擬音4種類と言うのは、効果音(PCM)のようなものが4つプリセットされていたと言うことだろうか。 それをサンプラー的に使ったと言うことか?
3和音と言うのはどういう意味だろう。 前述の擬音とやらの最大発音数が3であったと言うこと? それとも擬音とは別に、最大発音数3の、何らかの音源部(例えば矩形波などの)を持っていたと言うことだろうか。
考えても分からないので、実機のプレイ動画を見てみた。 まず、擬音(効果音)のみではない。 明らかに楽音が奏されているので、周波数可変の音源部が搭載されたあったことはほぼ間違いない。
またその楽音も、確認した範囲においても単音ではなかった(2和音まで確認できた)ので、おそらく3和音まで可能なのだろう。 ただし、LFOや高速アルペジオなどの効果は確認できなかった。 スラー(ピッチベンド)のようなものは一応聞き取れた。
擬音の意味は今もって正確に分からないが、おそらく効果音のプリセットのことを指すと思われる。 それが4種であったということか。 その4種はハードレベルで固定だったのだろうか。 PCMデータをカートリッジ側からロードできたりでもしたのだろうか。 多分前者だろうな。
動画をチェックしていて「これがその擬音ってヤツか?」と思えるものは、オーディオサンプルっぽいものではなく、どちらかと言えば音源チップが(音高固定で)発音しているものに聞こえた。
結局正確な仕様が判明せず、それ用のサウンドデータ作成ツールのようなものも見当たらない。 使っていた人の絶対数が少なかったのかな。 あるいは個々のユーザーの熱量の問題か。
・7/3(金)
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私はレトロゲームの音を再現しようと思う際、それ用のサウンドファイルをまず作ろうとする。 ファミコンで言えばnsf。
ファミコンやCommodore64のような普及機であれば、人気に比例してその音を再現する為のツールは溢れ返る。 実際そうなっている。
ファミコン系の音を再現するプラグインシンセの類は腐るほどあるし、SIDの音源チップそのものを搭載したハードシンセも商品化されている。 後者など、そのものであるのだから、純度で言えば100%に近い代物であるはずなんだが、私の食指は動かない。 そもそもハードってもう極力買い足したくない。
あの手の音って、音自体は本当に矩形波とかそういう変哲のないモノだ。 私があの音に感じている、「あの音たる所以」がそういう部分にないのだろう。 私はやはり音そのものでなく、その制御・書法のような部分に魅力の核心を感じている。
nsfはある程度の環境さえ整えてやれば、実機で演奏できる形式である。 LFOや各種エンベロープ(アルペジオ等)の類を聴いていると、「これこそがファミコンだ」と確信する。 オシレーターだとか基本波形において同じものを揃えたところで、制御のアルゴリズムが違えばそれは別物だ。 だから私には、エミュレーターで十分なのだ。 エミュレーションが十全でないとか言うモノは無論困るが。
私は何かの真偽であるとか、共有されるべき真理なんかについて述べているのではなく、私の感じた事について表明している。
以下余談。 ちょっと前にSID形式のファイルを作ろうと試行錯誤してたのだが、ようやく環境が落ち着きつつある。 BPMベースの制作環境はとりあえず諦めて、Hzで指定したスピードを最終的にBPMに換算するような形をとることにした。 SID音源を模したプラグインシンセの類ではなく、やはり一旦SID形式のファイル化することが肝要だと思った次第。
・7/2(木)
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FM音源について、色々と調べを入れていた。 いわゆるシンセサイザーとか音源モジュールの類ばかりでなく、音源チップ類についても。 つまりチップチューンへの執心の余熱ってところです。
FM音源の歴史ってのは、事実上YAMAHA製FM音源の歴史になってしまっているのだが、そのYAMAHAの歴代音源チップを、時にエミュレーターみたいなのを落としてきては使い、体感している。 PSG系の音源ばかり聞いていた人らからしたら、出現当時のあのFMの音は衝撃的だったのだろう。
しかしここ最近調べ物ばかりで、肝心の曲を全然作ってない。 コンパイルの実験なんかの為に断片的なフレーズみたいなの作ったりはしているけどね。
・7/1(水)
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影山リサ。 「Joy to The World」、本日発売。
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