Staff diary  
業務日誌[2006]

[文 / 益田(制作)]

8/31(木)

ここ数日,更新サボってました.大して報告する事も無かったので.

既にインフォメーション入れてますが,本日を以って音楽ダウンロードサービス「MusicDeli」がファミリーマート等のコンビニ設置端末上での音楽配信サービスを終了します.それにともなって,うちが本日まで提供していたコンテンツ計5曲も販売終了となります.買ってくれた皆さん,ありがとうございました.


8/27(日)

実を言うと,ここしばらく私は激しく体調を崩している. もうピークは越えたと思われるが,依然調子が良くない.本当はゆっくり休むべきなのでしょうが,立場上そうも行かず,騙し騙し仕事を続けている状態です.珍しく病院に行ったりもしています. 私は基本的に医療機関に頼らない人である.やっとここ最近,周囲に勧められて少しは病院にも足を運ぶようになったが,それ以前は,記憶にある限り,10年ぐらいの間に二度しか行っていない.大学の時に試験を寝過ごしてしまい,病欠扱い(病欠だと再試験が受けられる)にしてもらう為に無理矢理嘘の診断書を出してもらったのが一度,あとは歯を抜きに一度歯医者に行ったぐらいである.

栄養状態や医学によってそれが過去のものになっていますが,近代以前は「人間五十年」と言われていたし,縄文人の平均寿命は(こんなのに正確な統計などあるわけないが)一説によると,二十数年だったのではないかと言われているらしい. 例えば犬にしたって,飼い犬と野良犬ではその平均寿命にかなりの差がある筈です.縄文人の狩猟採集生活なんて,言うなれば野良犬以下の生活手段(野良犬ですら一応は文明社会に寄生している)なのだから,おそらくは寿命も本当にそんなものだったに違いない.現代人も縄文人も,生き物としての構造に大した差は無いのに. こんな私が言うのも何だが,長生きしたかったら病院には行くべきです.


8/26(土)

今週のリハーサル風景をUP(下の写真は広瀬沙希).

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最近リリースが続いてる神田優花. 新曲作りは一段落,歌の練習に入っている模様です.

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下の写真は影山リサ. 影山リサのレッスンに関しては,私が担当じゃないので,傍からレッスンの様子を覗いているだけなのですが,随分歌も上達してきているようです. オリジナル曲をお披露目できる日はまだ先になるそうですが.

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8/25(金)

まず業務連絡,先月末に締切ったオーディション(月刊Audition掲載分)についてです.書類・デモテープ審査の結果,今回は一次選考通過者無し(0名)となりました.個別に通知は発送しませんので,ご了承下さい.

今日初めて携帯電話端末で「着うた」というものを聴かせてもらいました(最近この話ばっかりだが).思ったよりきちんと聴けるもんですね.あれぐらい手軽に買えて,あの程度の音で再生できるのなら,一応商品としては成立してるように思います. 


8/23(水)

「着うた」や「着うたフル」というのは,携帯電話端末用の音楽データの事らしい.着信音として楽曲の一部を使ったり,あるいは携帯型音楽プレイヤーのように,楽曲をフルサイズで聴いたりするそうである. うちはそういうコンテンツも自社商品として一応世に出しているにもかかわらず,私自身はそれらを購入した経験が全く無い.そもそも私の所有している携帯電話端末が旧世代のものなので,「着うた」等におそらく対応していないと思われる(実はそれすらよく分からない).因みに着信音も「ブザー1」である. なので,うちの提供楽曲のデータを購入した人に何らかのトラブルが生じたとしても,多分我々ではまともに応対できません.問い合わせ・クレーム等は販売業者さんに直接お願いします.


8/21(月)

芸術と言語について. 新約聖書では,まずロゴスありきだとすら言う.文学は言うまでも無く,絵画や音楽に対する感動なども要は言語が織り成している物なのではなかろうか.言語の無い世界に,芸術に対する感動なんてあり得るのだろうか.心の中に沸き起こる衝動を一々言語に置換する作業によって,人間の感受性は成立しているような気がする.

棟方志功(版画家)には極度の造語癖があったようですが,今の私にはその気持ちが分かるような気がする. 彼の心の中にある様々な感傷を作品に昇華させる過程において,それらの感傷を記憶する際に,既存の言語だけを以ってしてでは何らかの不足があったのではないか.それで独自の語彙を創作せざるを得なかったのではないだろうか. 例えば英語には「懐かしい」に該当する単語が存在しない.翻訳上は「sweet」とか「dear」とかそういう単語で代用している筈ですが,あくまで代用であって,そのものではない(他言語なのだから全ての訳語は代用ではないか,と言われればその通りではあるが). だから英語圏の人々は「懐かしい」という感傷を持ち難かろうと思う.日本人が日本語のみを以って「ambivalent」や「identity」の意味を体感するのが難しいように. 語彙というのは,いわば自分の世界観を構築する為の絵の具です.目の前の世界を闇から照らし出す光だと言っていい.色の種類が少なければ当然それなりの世界観しか持てません. 色鮮やかな人生は,目の前に起こる現象ではなく,それを映す自らの心(感光力とでも言うべきか)が作り出す. 音楽鑑賞を趣味とする人は,読書量を増やせば,今とまた違った境地で音楽が味わえるかもしれません.


8/20(日)

神田優花の「マインドスケープ」というアルバムは,かれこれ2年半前にリリースされた作品です.なので我々は,発売後2年以上経過したアイテムのプロモーションを行なったり販路拡大に努めたり,今更していることになります. まあリリース当初のプロモーション的な露出も少なかったので,世間一般の印象としては新譜と然程変わらないかもしれません.ここ半月ぐらいの間に初めて知った人も結構いるのではないでしょうか. ただこういうものは2年も経ってしまうと,我々制作サイドとしては,色々と粗の方が気になってくるものですね.いつ発売できるか分かりませんが,2ndが出たらそっちも聴いてやって下さい.

くどいようですが「マインドスケープ」発表後,2年半も経過しているわけで,当然ながらその期間中に出来た新曲も結構な数になってきました.そこで来たる9/6(水),2ndアルバム発表前の繋ぎとして,「special selections」という形で,ここ数年間に作った楽曲群を一旦公開します.神田優花の歌唱力も表現力も格段に上がっていると思うので,「マインドスケープ」を聴き飽きている人は,是非入手してみて下さい.


8/19(土)

昨日に引き続き,今週のリハーサル風景をUP(写真は影山リサ).今回初めて,結構本格的に歌を録ってみました.オリジナル曲もまだ無いんですが.

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神田優花,夏休み明け一発目のリハでした. 神田優花はアルバム「マインドスケープ」(ダウンロード版)が先日リリースされたばかり,また新作「special selections」も来月6日に発売されます.神田優花の音源については,もう私も一々把握できないぐらい沢山の業者さんに扱ってもらってますので,見かけたら是非チェックしてみて下さい.

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8/18(金)

今週のリハーサル風景をUP(写真は片飛鳥).

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佳乃,レコーディングやってました. 2曲いっぺんに録ったのですが,本人のレパートリーじゃありませんので,公開予定についても不明.今後予定が立ったとしても,うち(このHPなど)でインフォメーション入れるかは分かりません.

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8/17(木)

本日,CD通販サイト「JETROBOT」にて,鈴木サヤカ「MY STORY」が公開されています.この「MY STORY」は来月初めにダウンロード販売も開始される予定なのですが,パッケージ物の方が好みの方は是非こちらのサイトをご利用になって下さい.


8/16(水)

神田優花「マインドスケープ」のダウンロード販売,始まってるみたいですね.今しがた色々なサイトをチェックしてみたところ,一部まだ更新されてないところもあるみたいですが,大体のサイトでは配信開始されています.以下,その一部を紹介.

iTunes Music Store
ORICON STYLE
Mora
Listen Japan

上のリンク先の中で「iTunes Music Store」に関しては,専用ブラウザ「iTunes」がインストールされていないと表示されません.確かダウンロード(iTunesの)を促すページに飛ばされたような気がする.


8/15(火)

今月1日から始まった,サークルK・サンクス・ヤマザキデイリーストア店内BGMプログラムにての神田優花の「Mindscape」のオンエア,本日15日で終了します. そして明日からその「Mindscape」も収録されているアルバム「マインドスケープ」のダウンロード販売が,国内の主要音楽ダウンロードサイトにて開始されます.CD版をお持ちでない方は,この機会に是非入手してみてはいかがでしょう.


8/14(月)

9/6(水)リリースの神田優花「special selections」について. 配信価格は各曲¥200・一括購入で¥1,600となります.因みに収録曲は以下の9曲.

1. Deja-vu
2. changes
3. What I want
4. 曳航
5. 予感
6. Kiss me bye
7. RACHEL
8. close to you
9. Deja-vu -Remix-


拙速なものですが,一応楽曲解説ページも作ってみました.試聴も出来るのでよかったら見てみて下さい.


8/12(土)

まとまった時間が取れたので,今日は一日中ずっと音作り.来年あたりから曲の生産ペースを上げないといけない状況になりそうなので,今のうちに作り溜めしてます. そう言えば,今日コンビニで立ち読みしてる時に店内放送で「Mindscape」を聴きました.


8/11(金)

今週はリハーサルお休みだったので,ここ最近のスタジオ風景をUP.いつも似たり寄ったりで大して面白くもないカットで恐縮ですが.

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写真は毎度(スタジオ入りの度に)結構な枚数撮ってまして,その割には公開しないカットも多いので,更新のネタが無いこういう機会にせっかくなのでUPしてみました.


8/10(木)

先日,某社から神田優花のコラム(本人執筆の)連載に関する打診あり. 条件を聞くに,結構頻繁に原稿提出しなければいけないみたいで,スケジュールその他の状況的にも難しかったので,せっかくの話だったのですが,結局快諾というわけには行きませんでした. そもそも文章って難しいのです.義務教育を受けてれば日本語ぐらい誰でも書けますが,アーティストの場合,単に作文が出来れば良いってわけではありません.結果的にアーティストとしてのブランド価値を高める為の連載にならないのであれば,無意味どころかマイナスになってしまいます.

人が何か一つアクションを起こせば,その度に算術的な知名度だけは上がりますが,それを手放しで歓迎出来るのなら,凶悪犯罪者だって有名人である. 事務所の存在意義って,例えば単に所属者の知名度を上げてやる,と言うよりもむしろ,世に無数に存在する「知名度を上げる為の手段」を取捨選択する,あるいは個々の属性に適したものを自ら選別出来るだけの知恵を分け与える事にあるのではないかと思ったりする. 大手の事務所さんは,無論資本力などもあるでしょうが,その社歴・実績相応の知恵が集積されているところに,最大の価値があるのではないかと思ってしまう.要するに「無用な知名度を上げてしまわない為のノウハウ」も大切なのではないかと思うわけです.


8/9(水)

今週はスタジオに入る予定が無いので,多少気が楽です. 来週からまた忙しくなりそうなんですが.

神田優花のアーティストページ,トップの画像を替えて見ました.「うたまっぷ」での紹介ページを見てたら,割と良いカットのように思えてきたもので(まあジャケにも使ったぐらいなので,元々それなりに良い出来だと思ってはいたのだが).


8/8(火)

先月末に締切ったオーディション,今回は応募がいつもより多いみたいです. 余談ながら,昨年末に開催したオーディションは二誌で告知した上,片方(月刊Audition)では事務所の紹介記事まで載せてもらったのですが,それでも今回の方が応募者が多いとのこと.まあ関心持ってくれる人が増えてるのは良いことだと思ってます.たくさんのご応募ありがとうございました. 因みに,この文章打ってる私はそっち関係の担当じゃないのでよく分かりませんが,合否の結果は今月中には出せるとのことです.もっと早く出来ないのかと思われる向きもあるかもしれませんが,そこはご容赦を.一応先月末に締切っているオーディションではあるのですが,事務処理上の都合でまだ我々の手元に届いてない資料があるのです.

蛇足ながらオーディションについての雑感. いわゆるオーディションとはちょっと違いますが,私も若い頃はよくデモテープなんかを色んなところに送ったりしました(私自身はタレントになりたいと思ったことが無いので,「オーディション」と銘打ったような企画にエントリーした経験は無い). この手の事務所主催のオーディションって,一般的にどれぐらいの倍率でどれぐらいの合格者を出すものなのか,実は私もいまだによく分からない. 他所さんのことなんて当然知りませんし,うちに関してもあんまり正確に把握してません. ただこういう所属者の選考は,いわゆる高校受験とかみたいに,定員があって一定数を満たしたら後は足切り,みたいなものでは無いので,事務所にとって必要な人材がいないなら,せっかく開催したオーディションでも一人も採用に至る者が出なかったり,あるいは逆に,一度のオーディションで何人もの合格者が出ることだってあり得るものです.無論,企画の規模によっては,限定的な「グランプリ受賞者」などを出さざるを得ないような場合もあるでしょうが,多分そういうのは稀なケースです.であるからして,他人が何人エントリーして来ようと,実はそんな倍率なんてあんまり関係無いのです.要は応募者のスキルと事務所側のニーズが符合するかどうかってことですな.


8/7(月)

神田優花「RACHEL」のプロモ盤,通販開始してます.リリース前に関係各所にバラ撒いた販促用のサンプルディスクです.毎度の事ですが,リリース後一定期間を過ぎると,事務所的にはほとんど用途が無くなるもので,余った在庫を販売してます(歌詞も一応付いてます).「RACHEL」は「MusicDeli」の方でも販売中してますので,よかったら一度聴いてみて下さい.


8/6(日)

鈴木サヤカ.Infoのページでも既に触れてますが,過去に公開した「SWEET」から「LISTEN,」までの5タイトルのダウンロード販売が,とりあえず9/6(水)に決まってます.鈴木サヤカに関しては,今後他にも,お知らせする事が色々とあると思います.お楽しみに.

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しばらく鈴木サヤカの写真をUPしてなかったのですが,ここ最近本当に最近スタジオ入りしてないのです.

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影山リサ.先週のスタジオでのカット. 何だか私にはよく分かりませんが,歌の練習してたみたいです.


8/5(土)

Infoで詳しく紹介していますが,歌詞検索サービス「歌詞GET!!」のデータベースに神田優花の楽曲19曲・鈴木サヤカの楽曲52曲分の歌詞が掲載されています. 今回このように歌詞情報を提供させてもらっているのですが,以下その事についての余談です.

うちが国内の音楽ダウンロードサービスに本格的に参入するに当たって,CD化されていない楽曲の歌詞をどうするか前々から考えていました. 「音楽ダウンロードサービス」というのは,非常に合理的でスマートなシステムなのですが,難点が全く無いわけではなく,その代表的なものが「歌詞カードが付属しない事」であります. 現状ほとんどの「音楽ダウンロードサービス」は,楽曲データ自体は配信されるもののブックレットが付属しない為,リスナーは耳で歌詞を聞き取っています(歌詞データを配信する事など技術的には容易だし,既に実用化されてもいるようだが).例えば,神田優花の楽曲の中でも「MusicDeli」でリリースされた数タイトルなどは,現時点でCD化されていないので,当然ブックレットも存在せず,歌詞を確認する術がありませんでした.そこで色々調べるうちに「歌詞検索」なる便利なサービスが存在していることを知りまして,この度ここでも紹介させてもらってます(「歌詞GET!!」運営のセカンドビジョンさん,「うたまっぷ」のインターライズさんに感謝).  これも「音楽ダウンロードサービス」へ参入するに当たっての,うちなりの「インフラ整備」の一環であります.皆さんもご利用なさってはいかがでしょうか.

因みに私にとって,音楽を聴く際に歌詞を字面で確認出来ないというのは一種のストレスになります.個人的に,いくら安くても輸入盤を積極的に買おうと思わない大きな理由はそれです. 知らない人の為に一応補足しておきますが,輸入物のCDってブックレットに歌詞が平気で載って無かったりします.歌詞なんて自分の耳で判断しろって事なのだろうか.日本人の私にその感覚は理解出来ない.


8/4(金)

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今週のリハーサル風景. それにしても毎日暑いですね.

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夏休みってわけでも無いのですが,来週のリハーサルはお休みになる予定です. 私はそんなの全く関係無く仕事ですが.


8/3(木)

6月ぐらいからずっと慌ただしい日々が続いていたのですが,昨日辺りでやっと一段落.ようやく落ち着いて音作りに集中できそうです.

唐突ですが,お金について. 私事で恐縮ですが,私は普段酒を飲まない(飲めないのでは無い),タバコは吸わない,いわゆるギャンブルも一切やらない.良い家に住みたいとも然程思わないし,物にも凝らない.また車やゴルフなどという世俗的な娯楽にも全く興味が持てません.音楽以外の趣味を強いて挙げるとすればせいぜい読書ぐらいなのですが,実は本もあまり買わない.極力図書館を利用するように平素心掛けているのですが,大抵の本は一度ぐらいしか読まないので,借りて読むぐらいで十分なのです.

私はそんなにお金が好きでは無いと自分では思っているのですが,「金が欲しいか」と問われれば,一も二も無く欲しい.蓄財には興味が無いが,お金を使う事はまあ好きだからです. これだけ現金があればこういう音源が作れるとか,あんなプロモーションが出来るとか,そういった想像がいつも溢れて止まない.言ってしまえば私は,使い果たす金を稼ぐ為に毎日働いているといっても過言ではない.


8/2(水)

私の考える「夢を見る」という行為は,自分の理想や目標を定めた上で,それに近づく為の作業を継続的に行う覚悟を持つ事です. 幼稚さに起因する一種の「全能感」に浸っているだけの状態とは基本的に違います. 今挙げた二者は,世間ではあまり区別されておらず,混同されているが故に「夢」を持っていると自称する者が後を絶たなかったりします. 私は「夢」を持って生きる事を礼賛する者ですが,言うまでも無く前者を指しての事である.


8/1(火)

随分前から告知してたのですが,本日より全国のコンビニエンスストアチェーン「サンクス」・「サークルK」・「ヤマザキデイリーストア」店内のBGMプログラムにて,神田優花のアルバム「マインドスケープ」より,タイトル曲「Mindscape」がヘビーローテーションに入ります. 「Mindscape」は事務所的にもそれなりにプッシュしたい曲なのですが,今回のプロモーション,当初実は新曲の「RACHEL」で行こうかと考えていました. トラックの完成が納期に間に合わなかったり,販路が決まってなかったりで,現実的には無理だったのですが,「RACHEL」もいずれは何らかの大きな舞台で流してあげたい曲です. もし上記コンビニ店内で「Mindscape」を耳にしたことが切欠でこのテキストを読んでいる人がいるなら,良かったら他の神田優花の作品も聴いてやって下さい.

因みにアルバム「マインドスケープ」は,パッケージ版は2004年リリース,現在も引き続き発売中です.ダウンロード版(iTunes Music Store・Mora・ORICON STYLE等)につきましては今月16日より販売開始となります. ついでながら,上で触れた「RACHEL」は現在MusicDeli(全国のファミリーマート・スリーエフ・JOMO等)で発売中,来月6日には国内の主要音楽ダウンロードサイトでも購入可能となります.是非チェックしてみて下さい.

「サークルKサンクス・BGM情報はこちら(サークルKサンクスHP).


7/31(月)

まず業務連絡. 今月一日発売の月刊Audition8月号掲載のアーティスト募集告知は,今日をもって締切りとなります(本日の消印有効).書類選考の結果は,通過者にのみ8月中には発送される予定になっています.しばしお待ちを.

Infoでも触れてますが,歌詞検索サイト「うたまっぷ」内の「アーティストクリップ」コーナーで,神田優花が紹介されています. 4月に鈴木サヤカも「うたまっぷ」で取り上げてもらったのですが,あの時と同じコーナーです.それにしてもあのコーナー,画像がデカいですね.


7/30(日)

来月一日発売の月刊Audition(白夜書房)9月号「気になるオーディション経過&結果レポート」のコーナーで,影山リサが写真入りで紹介されています. 昨日初めて実際の誌面に目を通したのですが,記事に関しては一部誤謬がありますね.書類選考の通過者が「3名」と書かれているところと「37名」と書かれているくだりがありますが,正しいのは「3名」の方. 記事のベースとなるような情報はうちの方から出してますが,基本的にテキストはオーディション編集部の方で作っていますので,このように一部情報が錯綜してしまう事が偶にあってもおかしくは無いですね.訂正記事出してもらう程のことでも無いので,ここで報告. 下は今回提供したプロフィール用の写真.

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↑雑誌にはPhoto1の方の白黒版が掲載されています.


7/29(土)

神田優花,新曲「close to you」の上がりをチェックしてました. 神田優花は来週から夏休み,次回のリハは盆明けになります.

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他にも今週のスタジオでのカットをUP(影山リサ).

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7/28(金)

神田優花の新曲「close to you」,試聴用MP3をUPしました.この曲は以前にも触れた通り,9月上旬リリースの予定は今のところ変わりません.ご期待下さい.

close to you」(0:36/MP3)

歌詞検索サイト「うたまっぷ」のデータベースに神田優花「マインドスケープ」全収録曲の歌詞が加えられています.一応報告. データで購入される方などは,こういう便利なサイトがあるので,歌詞を確認する際に利用してはいかがでしょう.

うたまっぷ」(7/26付,新着歌詞情報)


7/27(木)

鈴木サヤカ「SMILE」について.MusicDeliのオフィシャルサイト更新されているようです(因みに今回が最終更新との事).神田優花と並べられてますね.

前々から言いたかったのだが,私が好きなのはあくまで音楽であって,いわゆる「芸能界」にはあまり興味が無い. 音楽があまりに好きで,そればかりやってたらいつの間にか今の仕事に就いていて,音楽業界が「芸能界」と偶々地続きだったりしたので,その世界を窺い知る機会が僅かにあるだけに過ぎない. なので個人的にドラマやバラエティ番組なども(と言うかテレビ自体)ほとんど見ないし,売れてる芸能人などもよく知らない. 人によく芸能関係の話題を振られたりするのだが,いつも期待に添うような受け答えが出来ない. 音楽作ってる事を除けば,はっきり言って私はただのオッサンである.


7/26(水)

本日,鈴木サヤカのニューアイテム「SMILE」がMusicDeli(オフィシャルまだ更新されてませんが)でリリースされています.お近くのファミリーマート・スリーエフ等にて発売中です. MusicDeliでは前作「氷の刃」・前々作「Very Sweet」も引き続き販売中,まだ聴いてない方はこの機会に是非チェックしてみて下さい.

ついでに鈴木サヤカ関連情報を. 再来月の話のなので少し気が早いのですが,鈴木サヤカの新旧合わせた全7タイトルのダウンロード販売が開始されます. 公開されるタイトルは「SWEET」・「SMILE」・「忍 -shinobi-」・「ドレミ」・「LISTEN,」,更には最新作「MY STORY」(全12曲)やchptune系の楽曲ばかりを集めた「chiptune special selections」(全7曲)もリリースされます.公開されるサイトは,iTunesMusicStoreをはじめ,Mora(レーベルゲート)・ORICON STYLE(オリコン)・excite music store(excite)・Yahoo MUSIC DOWNLOAD(Yahoo! JAPAN)・MOOCS(Nifty)・Ongen(USEN)・MaxMuse・ListenJapanその他,国内の主要音楽ダウンロードサイトになります.また先に挙げたタイトルの全収録曲は,携帯電話端末用コンテンツ「着うた」「着うたフル」としても販売開始されます.こちらは当面の間,レコ直(レコード会社直営サウンド)・ARTIST DELI・MUSIC CALL等でダウンロード出来ます.他にも今後公開先が決まるかもしれませんが,現時点ではっきりしているのはこんなところです. 収録曲や価格,正式なリリース日など詳細が決まったらInfo等でもお知らせしますので,ご期待下さい. 因みに上の「chiptune special selections」のリリースに当たって,「RETRO POP」が販売終了となります.在庫ももうほとんど無かったし,歴史的役割を終えたって事で.


7/25(火)

コンプレックスについて. よく学校の先生などが,出来の悪い子に向かって無神経に「この悔しさをバネにして次に見返してやろう」みたいなことを言ったりします.私は正直言ってあまり同調できません.その子は本当に「悔しさ」を感じているのでしょうか. そもそも「出来ない事がある=悔しさの発生原因」と思っている人がいるが,それは間違いである.一般的に「悔しさ」は誰にでも起こる感情ではない.自分に自信がなければ起こりえないのである. 

私は経験上,「出来る喜び」から生まれた情熱ならいざ知らず,悔しさなどをはじめとする「出来ない苦しみ」に端を発した情熱なんてそんなに持続するわけ無いと思います.また後者は歪んだ執着に変じやすい気がします.個人的には,人の「出来ない苦しみ」を刺激することによって,不得意な事をリカバーさせようなどとは思いません.それよりもその人の美質(優れている点)を評価する事によって,伸ばして行けないものかと何時も考えてしまう. 大体,得意でないものなんて,「出来ない苦しみ」を刺激して努力させたところで,きっとせいぜい人並み程度にこなせるようになるぐらいのもので,「努力をした元より得意な人」や「それが根っから好きな人」には敵う筈も無い.結局出来ない人には「出来ないなりに適度にやり過ごす」,あるいは「やらないで済む」方法を考えてやる方が親切なのではないかと思ったりする. 完全無欠な人間でも無い限り,人には不得手なものの一つや二つぐらいは当然あります.私は,自分に出来ないことが何なのかを知る事によって,逆に自分に出来ることや,残された可能性を知り得ることに意義を感じるのであって,「出来ない」という苦しみ自体が大したものを生み出すとは思えない. 悔しさが何らかのバネになっている人というのは,大抵「出来る喜び」が下敷きとして既に植わっている人で,実は悔しさなどではなく,ベースにある喜びが直接の原動力になっているのである.

劣等感を味わう事は,決して悪い事ではないと思っています.自らを省みる機会を与えられ,自分が生まれてきてしまった世界について熟慮し,それらの思索が延いては,人生を切り拓いていく「鍵」となるような教訓を引き出してしまう事が間々あるからです. 自分が虐げられた,という生々しい記憶を引き摺って,それを挽回する為に音楽・芸能の世界を目指す人が結構います.「稀に」ではない.一種の「典型」といって良い程に存在します.現に私もたくさん目にしました.そしてその典型は,結果的に歌手・芸能人に「なれない」人の典型でもある.

虐げられた経験を原動力にして始めたアクションは,そんなものが基点となっている以上,挫折する時の事情も同根であったりする. 例えば,子供の頃からブス扱いされてきた女の人が,周囲を見返す(表面的な評価のみを覆す)為に女優を目指す,といった類のケースは,本人が自分をブスであると認めている事が前提となっている以上,最終的にもそこが引っ掛かって自分の能力に万全の自信が持てず,その自信の無さが原因となってその一連のアクションは潰えることになる. また万が一,運良くそういう人が本当に女優になれたとしても,その人が誇るものは常に「女優」という『地位』・『肩書』であり,自身の容姿や演技力といった『実力』とは非なるもので,往々にしてそういう誇りは,周囲に良い印象を与えない.

私は一人の大人として常に,音楽の世界などを志す子供たちの味方であり続けたいと思ってきました(子供と言っても特定の年齢層を指しているわけでは無いが).そして,その人たちに読んでもらいたくて以上の事を述べた. 私がこの仕事を始める前に考えていた程,そういう子供たちが純真無垢なだけの存在では無い事も,今はもう知っています.それでも基本的に上の気持ちが変わらないので,たまにこういう事を伝えたくなるのです.


7/24(月)

「見える」という現象について. 人に,物事あるいは単に物質が「見えるか否か」というのを,その人の目の前に存在する物質や現象が決定する,と思っている人は多い(何だかスマートでないセンテンスだが). 無論違うというのが以下に述べる文章の主旨である.

物を見るのは目だが,映すのはその人の心である.心が映そうとしていない物は,例えそれが網膜に映り込んだものでも不思議と心には映らない.私は人を見る時,その人が「何を映すか」という所作によってその人を判断したりする.その人の探している物が垣間見えたりするからです. 歌手になりたい人は,当然「なる方法」や「その手助けとなるもの」を探しています.同じものを視界に入れても,その人の「なりたさの度合い」や「その時点で置かれている立場」によって見え方は違ってくるでしょう.

本を読みたくない人にとっての「読書」とは,文字という記号の羅列を網膜に焼き付けるだけの単純な運動に過ぎず,単なる苦痛でしょう.食べ物の本当の美味さなんてものも,腹が減らなければきっと分かりません(但し,減り過ぎても分からなくなる事があるから厄介である). 「恋人が欲しいけど出来ない,誰を見ても同じに見える」という人は,大抵本当の意味で異性など欲していないのである.欲しいのは「恋人」という記号であり,「恋人の出来た自分」という「状態」に過ぎない.こんな心持ちに付き合わされる異性も気の毒なので,こういう人は恋人を作るべきでないのかもしれません. 例として,結婚相手を探している女性などは最も分かりやすい.子供の頃は単に運動が出来る子がモテたりするが,人も世に古りてくると,異性を選ぶ基準に「収入」や「将来性」・「社会的地位」などという付加価値が重要な要素を占めてくる.食わせて貰わなければいけないのだから,まぁある意味では真剣である(収入なんてものを最重要視している時点で,実は既に不真面目なのだが).その真剣さが相手を凝視しているのである.そしてその「凝視」無しで,相手の本当の能力など絶対に見えてきません.無論自分の能力も然り. これは一般的に,子供は運動能力で相手を選び,大人は経済力で相手を選ぶ,などという話では無い.子供は真剣で無いが故に,周囲にいる異性の,本当の運動能力すら見えていないのである.

私が何を言いたいかというと,「物事が見えて来ないのは,貴方の心が本当はまだ欲していないからですよ」という事である.今の貴方にとってまだ必要の無いものだから,それを手に入れるための具体的な手法が見えて来ないのある. そして私は,自らの「心のあり様」を知る事を,とても有意義な事だとも考えています. ただ,私が述べた以上の内容が「何を言いたいのやらサッパリ分からない」と言う人にとって,この文章は読む価値の無いものであったりするのが残念ではある.


7/23(日)

神田優花,リリースしたばかりの「RACHEL」のリハーサルをしてました. ここ最近,立て続けに2曲も歌入れをしましたので,これからしばらくはそれらの練習に費やす事になりそうです. そういえば一番最近録った新曲「close to you」は9/6(水)リリースの方向で動いてます.販路については,8/16に出る「マインドスケープ」と同じく,iTunes Music Store等(ダウンロード販売)になります. 過去にMusicDeliでリリースした楽曲に加え,未発表曲等も含めた全9曲パッケージ(註:単にセット販売品という意味.CDなどの筐体入り商品を指すのではない.)になる予定です.収録曲等の詳細は,また後日あらためてお知らせします.

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9曲入りのアイテムなんてほとんどアルバム状態なわけですが,神田優花の2ndアルバムについての構想は,それとは別に練ってます.前述のパッケージ(「special selection」というタイトルになる予定)の収録曲と2ndの収録曲は,ある程度被ると思いますが,それでもなお買う価値のあるコンテンツにしたいと思ってます. 収録曲等は無論現時点では未定ですが,少なくとも14〜15曲ぐらいにはなるのではないかと.もっと多くなるかもしれません.

先週のスタジオでのカットをUP(写真は影山リサ).

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7/22(土)

昨日は疲れ過ぎて,リハーサル中,後半辺りは寝そうになってました.下はそのスタジオでのカット(この写真が撮られてる時間帯はまだ元気だったが).

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広瀬沙希(上の写真)はボチボチ新しい曲を作りに入ろうかと思っているところです.最新作「ハッピーバスデイ」の方もよろしく.


7/21(金)

人の能力について. 私ははっきり言って無能である.些細な事ではありますが,事務処理上の計算ミス・文章中の誤字脱字などは毎度の話で,日頃の仕事においても当たり前のようにミスを連発しています.基本的に緻密な作業には激しく不向きな,いわば出来損ないの人間なのである.

私の仕事は音楽を作ったりするだけではない.例えば対外的な折衝(営業)をはじめ,企画立案,さらにはそれを文書化したり,ブッキング・各種の申請を行うといった事務的な仕事も多い.しかもその処理件数はハンパではない.それらを毎日行ないながら作詞・作曲・編曲・楽器演奏・録音・編集・マスタリング・デザインなどを行なう.そして今挙げた仕事は全て市販品を作る為の作業なので,自分で言うのも何だが,どれも一定の技術水準を要する(デザインのスキルはかなり微妙だが).無論,今テキストを打っているまさにこの作業,HP管理なども一応は職務に含まれる(これもかなり適当にやっているが). これだけ仕事量が多いと,当然勤務時間も週40時間などでは全くもって効かず,プライベートなど無いに等しい極度のハードワーカーとなっている.そしてそれは私だけでなく,スタッフ全員であり,言うなれば会社そのものが常に忙しい,といった状態なのです. 普通拘束時間がやたら長い仕事というのは,作業自体はルーティンワークだったりするケースも多い筈ですが,残念ながらうちの仕事はそうではない.単に細かい計算をすることが多いだけでなく,(一般的に)創意工夫が必要とされ,要するに非常に難儀な仕事なのです.まあ世の中,そんなに楽な仕事もあるまいが.

「それだけの仕事をこなせる程に我々は有能である」などという話がしたいわけでは無い.最初に断った通り,私は無能である. 何故その無能者がこの仕事を曲がりなりにもやれているか,というのが本題なのです. 平凡な結論で恐縮ですが,それは私が音楽を好きだからに他なりません. 私は日頃の仕事において,努力をしているという自覚が全く無い.ふとした時に計算してみて初めて,随分働いているものだと,あらためて気付かされたりする.好きな作業だから,耐えるという程の精神力を必要としていないのだろうと思います. 単に好きだと言う情熱が,仕事をこなす能力を擬似的に成立させているだけなのである. 有能な御仁が一時間で片付ける作業を三時間掛けて仕上げたり,普通の人なら自分の仕事振りに嫌気が差すほどにミスを連発しても,ただ執着があるが故にいつまでもこの仕事を続けてしまう. 私が別の一般企業に就職し,今のこのパフォーマンスを社内で発揮できたら,地位や給与にどのように反映されるだろうか?などという想像も全く無意味です.その仕事に,今ほどの情熱を傾けられるわけが無いから. 現に学生時代の私は極度の学校嫌いで,何をするでも無く授業や行事などをサボってばかりの,いわゆる問題児だった.

試験秀才がその成れの果てとして官僚になったりします.私はイマイチ体感できないのですが,ある種の人たちにとって「高級官僚」になったりする事は大変なステータスなのだそうな. しかし何故か,時にその人達が世間の激しい非難に晒されていたりする(そこでの批判が正当なものかどうかはここでは措く). どんなに演算が正確で,膨大な量の案件を処理できたとしても,果たしてそれが本当の意味での吏才なのか.公僕として国益を第一に考えることが出来ない人間(要するにその仕事が本当に好きでない人)なら,結局は官僚としての適任者では無いのかもしれず,だからこそ起こる非難の声なのかもしれません.

確かに「○○大卒」「キャリア官僚」「医者」などといった『肩書』は,己を装飾する一種の「バッジ」のようなものになったりするのでしょう. 自分の肩書に誇りを持つのは別に悪い事ではないのですが,そのバッジの輝きだけを求めて生きてしまう人がいるのだろうと思います. ここで指す「バッジ」は,上に挙げたものだけでなく「芸能人」「歌手」と言ったものも勿論含まれます. 私はそんなバッジなど別に欲しいと思わない.世間に「音楽プロデューサー」と呼ばれたいのではなく,音楽作品を世に出したい(プロデュースしたい)だけなのです.だから一緒に仕事をする相手も,「周りから歌手として扱われたい」とのみ思っている人より,「歌が好きな人」であったりすると嬉しい.


7/20(木)

昨日発売の神田優花「RACHEL」,MusicDeliのオフィシャルサイトの方にも載っているみたいです. 是非店頭でもチェックしてみて下さい.

鈴木サヤカの最新作「MY STORY」が,とりあえず完成しました.ほぼ予定通りです. 収録曲は全部で12.インストが一つあるので実質11曲ってところですね.解説ページも今作っている最中です. 公開日等,はっきり決まったらまたお知らせします.


7/19(水)

本日,MusicDeliにて神田優花の新曲「RACHEL」がリリースされています.お近くのファミリーマート・スリーエフ等で是非チェックしてみて下さい.「RACHEL」の試聴等は店頭の実機,あるいは楽曲解説ページでどうぞ. アーティスト・スタッフ一同,がんばって作りました(いつもそうだが).是非落としてみて下さい. そういえばMusicDeliでの前作「予感」も引き続き発売中です.こちらもよろしく.


7/18(火)

世間は昨日まで連休だったそうですが,例により私は,浮世と関係無く仕事でした. と言っても,まあ休日は役所や郵便局なども基本的には閉まってるし,取引相手なども普通の会社だったりするので,平日以外にはあまり大したやり取りが出来ません.なので,そういう日は,数多くの案件を抱え込んで方々を奔り回るような状況になりにくく,その分相対的にではありますが,多少精神にゆとりがあったります(案件が後回しになるだけなので別に嬉しくは無いが).そこでまた以下のようなことを考えてみる.

継続することの大切さについて. これまた取り留めの無い文章になりそうなんですが,以前ある人に「CDを一枚(1タイトル)作ったのに,自分を取り巻く環境に何ら変化が無い」という,早い話が「クレーム」をもらったことがあります. この場を借りて断わっておきます.奇跡でも起こらない限り,たかがCD一枚作ったぐらいで身の回りに大した変化など何一つ起こりません.魔法じゃあるまいに,一夜にしてスターになれるわけも無く,大きなプロモーションをしなければ,知名度自体さして上がるわけでも無い.無論のこと,備わっている実力そのものに劇的な変化が生ずるわけでも無いので,結局自分の身の丈に不相応なリアクションなど得られる筈も無い. CDというのが,「今の自分を一瞬にして変身させてくれるツール」だと思っているのなら,我々にその効能を提供する能力はありません.

上のようなクレームを出す人は,当然二枚目のCDを積極的には作りたがらないでしょう.「二枚目のCD」はその人の効用を,一枚目よりさらに満たさないであろうことが明らかだからです. そういう人はどうすれば良いのか.無論,二枚目のCDを作るべきで無い.手間も経費も無駄です. 当の本人すら完成を喜ばない音楽を,待ち望んでいる人もそんなにいないでしょうから. 私は歌手(あるいは音楽家・芸能人全般)というのは,歌唱技術や作品のみでなく,「精神」を評価の俎上に載せているのだと思っている.技術そのものと言うより,その背景に存在するであろう執着・努力・苦悩・葛藤その他の痕跡に,周囲は敬意を払うのではないかと思ったりする. 「記念品として自分のCDを一枚作った人」を歌手とは呼ばない.それはただの素人です. 歌が好きな人が歌い続けるから「歌手」なのである.その人の作った音源が,売れているとか売れていないとか,販路がメジャーであるとかインディーズだとか,そんなの私の考える歌手の定義とは全く関係が無い.


7/17(月)

近い内に,神田優花と鈴木サヤカの発表済みの音源を再リリースする予定がありまして,ここ数日間それらの音をあらためてチェックしてました. その際に,鈴木サヤカが一番最初に発売した音源「SWEET」を久々に聴いていたのですが,やはり現在とはかなり声質が変わってますね.「SWEET」収録曲を録音していた当時の鈴木サヤカは15〜16歳だったので(因みに現在は19歳),これだけ時間が経てば声ぐらい変化しても当然と言えば当然なのですが. それでその「SWEET」なんですが,再リリースに当たって,再編集しました.曲間(ギャップ)を弄っただけなので,トラックそのものに修正は加えてませんが,現行の音源とは多少違うものになります.あと二作目の「SMILE」に関しても,再リリース版は,タイトル曲「SMILE」のトラックを差し替えてます.再リリースされる方に収録される「SMILE」はMusicDeliで今月26日に発売される方のバージョンです.と言っても,リマスタリングで手を加えたの部分はホンの僅かなので,言われなければ気付かない程度の違いでしかありませんが. 因みに「SWEET」「SMILE」共に現行のパッケージ版も,追加製造分からは新しい方のマスターを使いたいと思ってます(但し,これはもし追加製造があるならの話で,現在の在庫が完売した時点で廃盤扱いになる可能性も濃厚にある).

話は変わって影山リサ. 下は先週スタジオで撮った写真なんですが,予定していたリハが早めに終わってしまい,やたら時間が余ったみたいで,後半はほとんど雑談の時間となっていました.だから今回,妙にカット数が多いんですね.要するにやる事が無かったから.

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7/16(日)

私は,何事をやるにしても「手遅れ」であることなんてあり得ないと思っているタチである. 「もう○○歳なのだが,今から歌手になるなんて無理だろうか?」と問われても,まず私にそんなことが分かる訳ないことを前提としても,自分が無理だと感じているならまず無理だろうし,自分が可能だと思っているなら何とかなるかもしれない,と思ってしまいます. 歳だから無理だとか,結局そういうのって,要は年齢という「数値」に起因するある種の世間体の悪さとか,そういうものに押し潰されそうになった精神の「ひるみ」に過ぎないわけで,加齢に因る肉体の老化などと直接の係わりがあるわけではない.

例えば,所謂「ブス」と呼ばれる女の人は,顔の造作云々と言うより,幼い頃からの「ブスとしての待遇」を唯々諾々と受け入れてきた結果,それを当然のものとして本人が諦めてしまっているケースがほとんどです.一旦認めてしまったら,周囲は当然それをコンセンサスとしてしまいます. 簡単に認めてはダメですよ.顔の美醜なんて明確なスタンダードがあるわけでも無いのに. そう言えばインドでは伝統的に,「時間が一定方向に進んでいる」という考え方自体があまり共有されておらず(時間は循環していると思われているらしい.そもそも「時間」の概念自体,人が考えたものだが),「年」という観念も希薄だと聞いた憶えがある.たかがその程度のものですよ?年齢なんて.

以上のような話を私が述べたからと言って,「それならば私は四十を超えてるが,今から歌手を目指すのもアリだろうか?」とか訊かれると閉口してしまう.私の言いたいのはそういう事ではないからです. 私は,「情熱」さえ本物であれば手遅れな事などない,と思っているだけであって,その情熱の質を問わない訳ではない. 私の知る限り「情熱」というのは恒常的なもので,「日々の退屈さに倦んだ挙句,突発的に生じてしまう」というような類のものではない. そういう,言わば不発弾が爆発したような衝動って,持続していくこと自体が既に困難だと思いますが,仮に10年とか持続できるなら,それはもう本物の情熱になっているのでしょう.それならそれで何かを生み出せるのかもしれません.


7/15(土)

神田優花,新曲「close to you」の歌入れやってました.未編集の音が溜まってきてるので,また暫く休めないかもしれません.

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神田優花に関しての追記. 来月の半ばぐらいになるのではないかと思いますが,神田優花のアルバム「マインドスケープ」(収録の全11曲)のダウンロード販売が開始されます.公開されるサイト(業者)は,iTunesMusicStoreをはじめ,Mora・ORICON STYLE・excite music store・Yahoo MUSIC DOWNLOAD・MOOCSその他,国内の主要音楽ダウンロードサイトのほとんど全てになると思います. また「マインドスケープ」(全収録曲)は,携帯電話端末用コンテンツ「着うた」「着うたフル」としても販売開始されます.こちらはレコ直(レコード会社直営サウンド)・ARTIST DELI・MUSIC CALL等でダウンロード可能となります.他にもいくつか公開先があるかもしれませんが,現時点で分かる範囲でお知らせしています.良かったら是非落としてみて下さい. 因みに,神田優花はその後も色々とダウンロード物のリリースを計画してまして,過去に「MusicDeli」等でリリースし,現在入手困難となっているような作品などもまとめて発売を予定しています.とにかく正確な日取りが決まったらまたインフォメーション入れますので,ご期待下さい. あと来週の水曜日(7/19)には新曲「RACHEL」がMusicDeliで発売されますので,こちらもよろしく.


7/14(金)

実は昨日,急にイレギュラーな仕事が入りまして,20:00ぐらいまでほとんど身動きが取れないほどに多忙でした. 今はとりあえず落ち着いて一息ついてますが,今日明日あたりもう一波ぐらい襲ってくるかもしれません.

以下は今週スタジオで撮ったカット(佳乃). 佳乃は今,仕事(歌入れ)の依頼が入ってまして,そっちに時間を取られているので,しばらく自分の作品に取り掛かれません.

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片飛鳥,新曲のレコーディングでした. 前作公開後,今回で二曲目になります.年内にも二作目発表できるかもしれません. 以下,そのレコーディング風景.

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7/13(木)

近々2曲ほどレコーディングを控えてまして,今日はそれに向けた仕込みに精を出してます.

来月のアタマから神田優花の「Mindscape」が全国のサークルK・サンクス・ヤマザキデイリーストアでヘヴィーローテーションに入るのですが,現在それに当たってのインフラ整備を急いでいます.Mindscapeが収録されているアルバム「マインドスケープ」は基本的にパッケージ版なんですが,リリース後2年も経過しているアイテムなので,おそらく普通のショップには置いてません.勿論注文があれば取り寄せてもらえますが,ほとんどの人はそこまでしないでしょうから,オンラインでの購入手段を充実させようと思っているわけです. 現時点でも,パッケージ(CDそのもの)の通販を扱っている業者(サイト)はいくらでもあるのですが,今言っているのは「楽曲データのダウンロード販売」のことです. 少し前まで私は「そんな方法で音楽買う人なんているのか?」と訝しく思っていたのですが,実際に周囲に訊いてみたところ,私のような旧世代に属する人間が考えているより現実はもっと進んでいるようで,かなりの人が携帯型のデータプレイヤー(iPodなど)を所有しているようだし,今時の携帯電話なんかにはほとんどそういう機能(音楽再生)が付いているみたいです.当然楽曲データを日常的に購入している人もいるにはいるでしょう.

しかしながら,今の時点でまだそういう人達(データで音楽を購入する層)は少数派なのだろうと思いますし,うちもはっきり言って売上げ自体には大して期待していません. ただ,今後音楽のディストリビューションは,現在のパッケージ販売中心のものからデータ配信中心に,遅かれ早かれ確実に移行していくでしょうから,うちとしても早い内にこういう販路を押さえておく必要はあります.


7/12(水)

ここ何日かずっと,鈴木サヤカの新作のデザインをやってました. 毎度鈴木サヤカの音源は収録曲が多いのですが,今回特に多くて12曲(12トラック)入りになる予定(と言うかほぼ決定)です.12曲もあると,普通のマキシサイズのブックレット(2つ折りタイプ)では,レイアウト的に歌詞が収まりません(単にスペースの問題で).よって今回も前作同様,8ページのブックレット(中綴じタイプ)を作ってます.それでもフォントサイズとか,かなり小さくなってます. 8ページもあると,本当に2タイトル分ぐらいのデザイン量になるので結構大変です.


7/11(火)

このページ(Diary)について. うちはスタートしたばかりの頃,まだ完全に制作屋(事務所でなく)でした.当初からいずれは自前のアーティストを育てたい,と思っていましたが,現在のような形で事務所業の真似事を始めたのは,スタートして2年目ぐらいの時期でした. このページを作ったのは2003年頃,特別な意味も無く,音屋(制作者)の視点でのボヤきを綴っていました.過去の活動記録が時系列でまとめてあるので,私にとっては思いがけず便利で,今では曖昧になっているような仕事上の記憶を掘り起こす際などには,いつも重宝しています.

しかし全く問題が無いわけではない. うちがスタートした頃には所属アーティストなど一名もおらず,またこのページで業務報告を始めた頃にも,一応所属アーティスト自体は既にいたものの,そんなに大きな販路でアイテムを出しているわけでも無かったのですが,無論,今は当時とは違う.少しづつですが,アーティスト達が販路を広げていってくれたお陰で,有難いことに,多少なりとも彼女らの活動に関心を持つ人達が現れてしまいました.本来のこのページの趣旨と,閲覧者が求める情報に若干の乖離と言うか,齟齬をきたしてしまっているのかもしれません. 例えば「音に関する技術的なメモ」的な文章は,半分ぐらいの人にとって「サッパリ意味が解らない」というものになっていると思われます(とは言うものの,現時点でもこのHPのアクセスの半分ぐらいは,いまだにVST plug-in関係のものなのだが). 将来的にはこの情報ページは完全に趣を変えるなり,内容を細分化したりするかもしれません.ひょっとすると,忙し過ぎたりしてページ自体が無くなるかもしれませんが.


7/10(月)

鈴木サヤカの次の音源(タイトルは「my story」に決定しました),今ブックレットのデザイン中.先週撮った写真を早速表紙に使ってます.早ければ今月末ぐらいには売りに出せそうなペースなんですが,鈴木サヤカは今後,他にもリリースアイテムが目白押しなので,多少公開時期を調整したりするかもしれません.まだよく分かりませんが.


7/9(日)

才能について. 自分の才能を世間が認めてくれないことに,苛立ちを感じている人を何度か見たことがあります.本当にその御仁が感じているほどに,世間の評価が不当であるのかどうか(要するにその人の才能が本物であるか)は別として話を進めたい.

公式なバイオグラフィーに「○○にデモテープを送ったのがきっかけで,この世界に入る」みたいな事を謳っているアーティストがいたりします.そのバイオグラフィーが,どの程度事実関係に即しているのか,またその人がそこに至った「勝因」の内,果たしてデモテープが担った役割など如何程のものであったか,この辺りはさておき,とりあえず話を進める. デモテープなどという「断片」を以って判断できる事は,最大限に解釈しても「成功例を模倣・踏襲するスキル」に過ぎない.上に挙げたアーティストは単にそれに長けていたのでしょう. 「芸術的才能(天才)」などというものは取り留めのないもので,それを評価するのに,一個人の審美眼のみを以ってしてでは途方も無さ過ぎる.天才は,大袈裟に言えば「歴史」が評価するものなのである. レコード会社や芸能事務所なんてものは単なる民間企業で,無論ある日誰かが作ったものである.そこに属している人間,例えば大手プロダクションのマネージャーやレコードメーカーの社内プロデューサーなども,基本的にはそこに就職しただけの単なるサラリーマンである(雇用形態まで知らないが).実際私などは,稀にではあるものの,それらの人達と仕事上会う機会があるわけだが,全くもってそのような印象しかない(言うまでも無く,これは誹謗しているのではない).彼らに,プロとして現場で培ったノウハウはあるでしょうが,無論のこと全知全能を有しているわけでもない.ましてや世紀に一人出現するか否かという「天才」を認定する能力など持つわけがない.大抵の場合において彼らが判定しているのは,「どれだけ自分の嗜好(と言うより自社のカラー)に合うか」あるいは「過去の商業的な成功例をどれだけ忠実に再現できているか」程度のものです.そしてそれは彼らが堅牢なビジネスマンである証左でもある.無論,我々を含めデモテープを聴くような立場の人間なら,皆「未知なる才能を発掘したい」と思ってはいるでしょうが,もし自身に「才能そのものを認定する権能がある」と思っているのなら,それは錯覚です.

自分の才能が認められないことに苛立つのは建設的でない,という事を述べています. 歴史的評価が確立していない才能を評価する作業なんて,そう誰にでも手に負えるような代物では無い.周囲は「才能を認めたくない」のではなく,普通の人であれば,「その判断を下せるだけの条件(能力)が備わっていない」のである. 最初に挙げたような境遇にいる人は自分自身に訊いてみて欲しい.自身が評価されないと嘆くその「自分の才能」を,本当に自分自身は評価しているのかと. 「分からない」と言うのであれば,そんなもの他人なら尚更容易に判断できないでしょう. もし偽り無く「自分の天才を確信している」と言えるのなら,またそれが単に「自己愛の肥大」でないのであれば,それは素晴らしいことのように思います.それは自分の才能に,自分という熱狂的な「ファン」がもう付いているのである.後はがんばってその情熱を共有してくれる人の数を増やせばいい.あるいは単に自分に聞かせる為の音楽を作り続ければいい.上の「確信」が強ければ強い程,人はその努力を惜しまない筈です.


7/8(土)

まず今週のリハーサル風景を一部UP(写真は広瀬沙希).

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神田優花,新曲「close to you」の最終リハ. 来週にも歌録りの予定です.この曲は前回の「RACHEL」に比べると,歌唱に関しての指示もほとんどしてないし,基本的に味付けは本人に任せてます.

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7/7(金)

うちは雑誌媒体などで,たまにオーディション告知を出したりするのですが,今回そのオーディションについてです.

当たり前と思われるかもしれませんが,オーディションをやってもうちは全く儲かりません.告知,選考,通知書類の作成・発送,面接,歌唱審査など,その辺を基本的に全部無料でやっていたりするので,手間・事務経費(広告費を含む)も馬鹿にならず,金銭的にはむしろ結構な負担です(無論,将来的に売れるアーティストを発掘出来るのなら「先行投資である」という側面も無いことは無いのだが).事務所などによっては審査料取ってる所がありますが,この立場になってみると理解できなくもない. 何故うちがそれでもオーディション告知を出すのかと言うと,当然ながら<優秀なアーティストを探しているから>というのはあります.しかし,やはりそれだけが動機ではない.事実,告知はしたものの,一次(書類)審査の通過者さえ一名も出ない,などというケースはザラにあります(因みに,書類・デモテープ審査は私の管轄ではない).

「オーディション誌」というのは一種の『事務所名鑑』でもあるので,それに掲載される事は,世間(とりわけこの手の雑誌に掲載されている情報を求めている特定の層)に対して「こういう事務所(うちの場合,制作屋でもある)が存在していますよ」という宣伝を兼ねます.正直に言えば,うちがオーディション告知を出す理由の一つはそれです.実際にそこでの掲載情報を頼りに,業務提携の申し出等のコンタクトを取ってくる相手がいたりします. また,媒体にも因るのですが,大抵オーディション告知は,それと同時に所属アーティストを多少なりとも紹介(会社概要の一環として)してくれます. 通常,雑誌媒体などで何らかの情報を扱って貰おうと思えば,トピックスバリューというものは不可欠です.例えば普通,アーティストを掲載してもらおうと思えば,まずその誌面に見合った<格>のアーティストでなければならず,更には,大抵何らかのリリース・イベント情報なども必要で,音源のレビューを掲載してもらおうとすれば,up to dateなもの(新譜)である事が重要になります. オーディション告知ならば,情報としての価値の程はさておき,それだけで独立したトピックスとして扱われます.小さなアーティスト写真と,僅か数行のリリースアイテムの紹介だけでも載せてもらえる事によって,多少なりとも所属アーティストの知名度が上がる結果に繋がるのなら,我々にとっては有難いことなのです.

一応断っておきますが,毎度送られてくる資料類(プロフィール・デモテープ)については,スタッフがその全てにしっかり目を通してます.念のため.


7/6(木)

二日前のこのページで,『平均的で無いという性質(あるいは身体的特徴)は自身における一種の突起物となり,数々の場面で衝突・軋轢を生み,様々な困難・障害を生むことになり得る』.『「非平均的な人」は,その形質故に様々な局面において無用に目立ち,生き難さを感じたり,悩み,時に自らの形質を呪うだろうが,しかし不思議な事に,それらの葛藤が何かを生み出す切欠になったりする』と述べました. その後思うところがあったので,あらためて書き付けておく.

例えば野口英世という人物がいる.お札にまで載っている人なので,知らない人もいないでしょうが. 彼は幼少期,重度の火傷を負い,左手が開かなかったという.だからこそ人類史に貢献するような医学者になってしまったのでしょう. こういうのは単に私の想像で,彼自身がそのように述懐している,といった資料を目にしたわけではない.しかし野口少年は,幸か不幸か医学・医術に関して深く考える時間を,間違いなく人より多く持たされてしまった筈です.

私は,「異常人こそ創造を可能とする」とは思いません.芸術家・表現者における,ある一つの類型であると思っているだけです. どうやら人間は,「歌が上手いから歌手になれる」とか「手先が器用だから画家になれる」というような単純なものでもないみたいです. 結局何かを為す人は,その「何か」に対して強い執着を持つ人で,その「執着の強さ」こそが,まさにその人の発揮できうる「能力」そのものであるように思えます.そしてその「執着」を生む契機が,『人格的・身体的な不具』であったりする事がある,という話をしました. だから人は面白い.


7/5(水)

先週末あたりから,ずっと鈴木サヤカの曲を編集してました(その間私は休んでいない).音に関してはやっと一段落ついたところなんですが,これからジャケット類を作らなければいけません.

昨日は神田優花の新曲,「close to you」のバッキングに使う弦のパートを作り直していました. 当初,適当にストリングス系音色の白玉コードでバックを埋めてたのですが,繰り返し聴いていると,何だか安っぽさ・手抜き感が否めず,思い立って弦楽(四重奏)のフレーズを一々4パート分作ってしまいました. しかしながら,無闇に元のオケに音を足すと,他のパートが引っ込んでしまったりして,当初のアレンジの整合性まで崩れてしまいそうだったので,結局その他のパートも細々と弄ることになってしまいました.元々ある程度推敲した上で完成していたバッキングトラックだったので,一筋縄に音を足したり挿げ替えたりするわけにも行かなくて,かと言って全てのアレンジを一からやり直すわけにも行かなかったので,とりあえずは間奏やイントロなどの要所だけでも修正することにしました.しかし,たったそれだけの作業でも時間的には大変な手間で,気が付けば,ほぼ丸一日費やしていました.

結局,上のような事をやったところで,音楽コンテンツの売上げそのものなんて,ほとんど変わりはしないのですが,この種の拘りは商売とは別の次元の問題なのです.


7/4(火)

人の魅力について. 私は音楽をはじめ,人の芸・表現を見ることが基本的には好きです.しかし私が好きなのは芸(あるいは創作物全般と言ってもいい)自体だけでなく,それを表現する人間そのものであったりする. 面白いモノを創造するから面白い人なのではなく,面白い人間の一挙措であるからこそ,その表現は刮目・傾聴に値すると思ったりするわけです.ついでながら,ここで言う「面白い人」とは,単に剽軽な人などを指しているのでは無い.

「面白い人である」という性質には,当然「非平均的な人間である」という側面があります.そしてそれは日常生活を営む上で,本人に幸福ばかりをもたらす訳ではない. 平均的で無いという性質(あるいは身体的特徴)は自身における一種の突起物となり,数々の場面で衝突・軋轢を生み,様々な困難・障害を生むことになり得るでしょう. 「非平均的な人」は,その形質故に様々な局面において無用に目立ち,生き難さを感じたり,悩み,時に自らの形質を呪うでしょうが,しかし不思議な事に,それらの葛藤が何かを生み出す切欠になってしまったりする. 人並み外れて身長の高い人は,普通の人に無い視座を持つし,人並み外れて身長の低い人もその意味においては同じです. 面白い人は,その性質によって身上をすり潰したり,自らの破滅を招いたりするかもしれません.

「個性的であることは素晴らしい」とか学校で教わったりします.嘘ですね. 少なくとも現場の教師が本気でそんな信念を持っているとは思えないのですが,もしその手の言葉が何となく心に引っ掛かって,「個性的な自分」を理想としているのなら,それは学校教育の反映なわけで,それも一種の没個性かもしれないですね.そういう優れた人は普通に幸せな人生を送って欲しい. この辺り,「個性の尊重」などを声高に謳ったエンターテインメント系の学校の類の生徒達を想像されたい.結果的に彼らの大多数が,本当にプロのエンターテイナーになることは無いでしょうが,それでも彼らは,適度には周囲に愛され,それなりに幸福な余生を過ごす筈です. 心配しなくても世の中は普通の人が生きて行きやすいように作られています.

ついでながら,今私が思いを馳せている「平均的でない人」というのは,例えば単なる不良少年・少女のことではない. 不良はほとんどの場合,程度の差こそあれ,いつの時代のどんな場所にでも一定の割合で存在している.集団における一種の役割と言ってもいい.必ず学校には一人,生徒会長がいたりするのと意味としては近い.不良達は同種の志向性の者同士で集団を作ったり,価値を共有し合ったりするのも容易である.要するに人間の「一典型」なのである. 入試が近くなると居ても立ってもいられず受験勉強に勤しんだり,就職活動期に内定が貰えずに不安に駆られたりしてしまう人は,「普通人」としての『適性』があるのである.そしてそれはとても大切な資質であると思います. 『不良に憧れてしまう衝動』というのも,この種の適性との類縁関係にあると言っていい.一人の人間の中に,それらの感情が複雑に・アンビバレントに同居していたりする事はよくあります.私もそうでした.

普通でない人(異常人)は,普通でないが故に世の中の見え方が違ったりします.その人の心の中にある「モニター」のカラーバランスや画素数が常人と著しく異なっていたりするため,その人というフィルターを通した奇異な「世界観」の表現は,(特異であるが故に)時に周囲の注目を集めてしまう.やはり魅かれるだけ何かがあるのである.また,自身から生まれてきた表現(例えば創作物)に当の本人が魅了されてしまったり,更にはその行為(創作)が病み付きになってしまったりする.芸術の正体ってそんなものなのかもしれないですね.美などに対する偏執的な「拘り」というのも,ある意味異常性の発露と言えなくもない. しかし,人間の中にある「異常性」に,常に適当な収まりどころがあれば良いのですが,そうでない場合もあってしまうのは不幸な事ですね. 「生み出す作品(あるいは単に「言動」)には無関心でいられないが,作者本人とは友達になりたくない」というケースは十分にあり得るでしょう. 因みに,この文の主旨は「普通人に創作は向かない」という事ではない.正常な人には正常な人の感受性がある.生み出される表現の趣きが違うというだけである.

普通でない人の人生は,そういう人の人生である以上,おそらくそれは平坦な道のりではないでしょう.大多数の人が普通に得ていくであろう,「それなりの幸福」もひょっとしたら手に入らないかもしれません. 「作品を残す行為」というのは本来そんなに簡単に換金し難いものなのですが,そういった一見不毛に見える行為に,ささやかにでも幸福を感じられる人がアーティストになるのだと思います.

普通でない人は,普通の人を見て「ダセェ奴らだ」とか思わない方が良い.そういう普通の人の優秀さを素直に認めながら,同時に自分の生き方に矜持を持ち続けることは出来る筈ですから. 私は,自分自身にタレントとしての適性があると全く思えないし,そういう適性を培うための努力をしようとも思いません.私にとってのアミューズメントは,他人の中にある魅力を世間に対して引き出す助力となり得たり,そういう魅力的な人に出会う事なのです.


7/3(月)

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今日は朝からスチール撮りでした.

まず鈴木サヤカ. とりあえず次のタイトルのジャケ用の写真を撮っていたのですが,それに加え鈴木サヤカは,近い内に過去のタイトルも含め,かなり多くの作品を色々な形(販路)でリリースする計画でして,とにかく写真素材が必要なんです.

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影山リサ. 特にはっきりした用途があるわけでもなかったみたいですが,とりあえずスチール撮ってみました.まだオリジナル楽曲すら無い状態なので,今日の上がりをいつ公開できるか不明ですが.

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神田優花も撮ってました. こちらも特に決まった用途は無かったのですが,神田優花も近い内に結構な数の作品(過去のタイトルも含め)をリリースする予定なので,写真素材はあるに越した事はないかと.

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今回の撮影,敢えて上がりをUPしてません.前回の片飛鳥のロケ(5/23)あたりからそうしているのですが,結局撮影の直後に適当に上がりをUPしたりすると,後でパッケージ等を作る段になって,先に公開したカットとジャケに使用するカットが被ってしまう事が多いのです(出来映えの良いものをチョイスしているわけだから,当然と言えば当然だが). 最終的に商品のパッケージに使う画像を前もって,しかも未修正の粗削りな状態で公開してしまうのも如何なものかと思いまして,今後は撮影風景をレポートとして公開する場合なんかを除いては,原則的に撮影の上がりは披露しないようにしてます.悪しからず.


7/2(日)

神田優花.今月19日リリースの新曲,「RACHEL」のプロモ盤が出来上がったので,早速色々なところに撒いてます. 因みに,先週末は新曲「close to you」のリハーサルやってました.来週か再来週あたりには歌録りをやる予定なので,早ければ今月中にもマスター上がるかもしれません.公開に関しては全く未定です.

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7/1(土)

ちょうど本日発売の月刊誌「Audition」(白夜書房)8月号にうちのオーディション情報が掲載されています.だからどうしたって訳でもないのですが,とりあえず報告.神田優花・鈴木サヤカの写真・リリース情報も一応載ってます. いつもお世話になっている白夜書房(オーディション編集部)さんに感謝. 毎月一日が発行日なので今日発売の筈ですが,土曜なので店によっては店頭に並ぶのが週明けになるのかもしれませんね(よく知らない).

以下,今週のスタジオ写真.

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6/30(金)

久しぶりにVST(「MD-S2」)を一つ公開しました.シンセと言うかノイズ(glitch?)ジェネレーターみたいな奴です.一応言っておきますが,音程の制御が難しいので,音階を奏でるような音楽(一般的なPOPS等)にはおそらく向きません.その手の音楽,あるいはちょっとしたサウンドコラージュみたいなものにでも利用して下さい. 因みに,こういうふとしたアイディアを昇華させたような,言わばゴミみたいなプログラムって,思い付く度に作ってたりするので他にもたくさんあるのですが,Skin作るのが面倒だったりでほとんど公開してません(欲しい人もあまりいまいが).ヒマだったら他にも公開するかもしれません.下はその「MD-S2」のデモサウンドなんですが,早い話がこういう音を出すモジュールです.

MD-S2 Demo」(0:19/MP3)


6/29(木)

Infoでもお知らせしてますが,鈴木サヤカ「SMILE」が,7/26(水)MusicDeliにて発売されます.ちょうど「RACHEL」(神田優花)の一週間後ですね. 因みにこの日(7/26)はMusicDeliの最終更新日になるそうです. 「SMILE」は鈴木サヤカの二枚目(「SMILE」)に収録されている曲(タイトルナンバー)なのですが,今回の再発に当たってリマスタリングを施しています.どこをどう弄ったのか,多分ほとんどの人には分からないと思いますが.

あと,一応上にもリンク貼ってるんですが,「SMILE」の楽曲解説ページも作ってます.ジャケットや試聴用のMP3も上げてますので,よかったらご覧下さい.


6/28(水)

うちは事務所業も一応やってますが,基本は制作屋さんです.音楽制作における料金体系みたいなものも,以前はHP等で公開していたのですが,誤解を避けるために現在は公開していません.「音」というものは,クライアントの求める完成品のレベルや,外注技術者のギャラ,また制作の過程において生じる追加の要望などによって,料金が大幅に変動してしまうものなのです. ついでながら,一般的な音屋さんに比べて,うちでの制作料はどのようなものかというと,私の知る限りはおそらくごく平均的,ともすれば若干安い部類に入るかと思われます.それでもメチャクチャに安くはありませんので,うちより安く音を作る業者(あるいは個人)なんて,探せば腐るほどあると思います(私はよく知らないが). そもそもオリジナルの音楽トラックなんて,大多数の人は一生作る機会・必要の無いものです.「音楽制作」は対象者が極めて限られた特殊なマーケットなので,商品としては割高感が否めないのは事実です.これはもう商品の性格上,致し方ない.スーパーで惣菜買うのとはワケが違います.

うちが提供できている低価格には,極めて常識的な根拠があります(ここでは詳述しない).逆に言えば,いくつかの具体的なコストダウンの手法に裏打ちされてこそ実現できている廉価に過ぎないわけで,その程度のものである以上,価格破壊とかそういう突飛なことはできません. そして,一応うちは拙い技術ながらも,市販品(あるいはそれに準じるもの)を作るために営業している音屋なので,「音さえ鳴ってれば良いから,とにかく安く上げろ」といったニーズにはあまり向いていません.


6/27(火)

うちもコンテンツを提供している音楽ダウンロードサービス「MusicDeli」についてです.MusicDeliオフィシャルサイトでもインフォメーション出てますし,既に知っている方もおられるかと思いますが,8月31日をもってFamiポート等のキオスク端末(コンビニ設置型の端末)におけるダウンロード・サービスが終了するとのことです. 一応我々は前もって知らされてたのですが,公式発表の前だったのであえてここでは触れてませんでした. MusicDeliの運営をやっているメディアラグさんは,各種コンテンツの提供者(いわゆるアグリゲーターという奴ですね)として,これからも精力的に活動されるそうなので,うちとしても今後とも良い関係を続けていければと思っています.

そのMusicDeliで,神田優花の新曲「RACHEL」が7/19(水)に発売されます(詳細はInfo参照). 「RACHEL」の楽曲解説ページも作ってますので良かったら見てみて下さい.試聴用のMP3もありますが,実機での試聴用サンプルとほぼ同じ尺です.


6/26(月)

先週に録った鈴木サヤカのテイクを編集中.鈴木サヤカの次のタイトル,収録曲は10前後になる予定です.まだジャケット類に全く手を付けていないので,完成するのは最短でも来月末あたりでしょうか.8月のアタマぐらいかもしれません.

下の写真は影山リサ.先週のスタジオでのカットです.何だかたくさん撮ってるみたいなのでUPしてみました.

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6/25(日)

昨日一日休ませてもらったので,今日は朝から仕事です. 以下,先週までの諸々の進捗状況を報告.

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神田優花,新曲「RACHEL」の仕上がりをスタジオでチェック.本人も納得の仕上がりだそうです. 既に触れてますが,神田優花は早速次の曲の制作に入ってます. 下に新曲「RACHEL」の試聴用MP3上げてます.短いですが良かったら聴いてみて下さい.

RACHEL」(0:30/MP3)

鈴木サヤカはレコーディングやってました.ひとまず次のタイトル用の収録曲は一通り録り終えたので,今の時点で山のように溜まっている編集作業を片付けたら,リリースの時期等も見えてくると思います.お楽しみに.

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6/24(土)

ここ最近ずっと忙しくて,昨日も夜10時過ぎまでスタジオに籠ってました.やっと今週末は休めそうです. 下は今週スタジオで撮った写真(Photo1・3広瀬沙希,2が片飛鳥).

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6/23(金)

神田優花「RACHEL」のマスタリング,とりあえず完了.今週の木曜までに上げるつもりだったので,ほぼ予定通りに進行してます. 「RACHEL」は,ひとまず音楽ダウンロードサービス「MusicDeli」にて来月リリースの予定です.また,その他の販路でもリリースするかもしれませんが,詳細は決まり次第,またあらためてお知らせしようと思ってます.下はジャケット(端末ディスプレイ表示用データ)です.「RACHEL」,よかったら聴いてみて下さい.

RACHEL


6/22(木)

契約とか申請とか,その類の事務仕事が山積してまして,アタマが痛い今日この頃です.学生時代にもこんなに頭を使った記憶が無い.

神田優花は先日「RACHEL」を録り終えたばかりなのですが,間髪を容れず,今週から次の曲のリハーサルに入ります.今度の曲は割りと気を抜いて作った曲なので,良い意味でラフに臨めたらと思ってます.


6/21(水)

もうかれこれ3年ぐらい前にレコーディングした曲なんですが,鈴木サヤカの「SMILE」という曲があります.この度,別の販路で再リリースすることになり,久々に音源のチェックをしていたら,どうもチョイチョイ気になる点が目(耳)に付きまして,特に一箇所,歌い出しが明らかに遅れているところがあったもので,結局当時のデータを引っぱり出してリマスタリング(再編集)することにしました. 音源の類って,聴く度に修正ポイントを発見してしまったりするもので,確かに音屋にとってこの手のことはよくある話ではあります.しかし3年前の我々が何故あのテイクにGOサイン出したのか,今となってみればよく分からない. 


6/20(火)

今日は午前中に昨日までの編集作業の続きをやって,午後から打合せで恵比寿に行ってました. そして今戻って(16:30),これからまた編集作業に入ります. もう少しで,今溜まっている仕事が片付きそうです.


6/19(月)

週末に全然休んで無いので,月曜と言われても全くピンと来ません.

Mix・マスタリングについて. 大抵の場合,私はMix・マスタリングを始める前に,その曲の大掴みな完成形・青写真を想像した上で,数値などを細々と書き留めたメモ(計画書とでも言うべきか)を作成する.無論,実際には計画通りに作業が進まないケースも多々あるわけですが,叩き台としては割と意味のあるもので,特に複雑な曲などの場合,そのメモ無しで編集に臨むことはあまり考えられません. 今編集している曲についてである.今回そのメモが全くと言っていいほど機能していない.作業を進めていくうちに,当初の想定とかなり食い違ってきたので,途中からメモを参照するのを止めました.ほとんど感性だけを頼りに編集しているので,例えば,ほぼ同じフレーズである1コーラス目のAメロと2コーラス目のAメロで,フェーダーの動きやエフェクトの掛かり具合が全然違う,などという状態になってます.それも随所において. まあ,曲を実際に聴く人の殆どにとってはどうでも良い話なんだろうと思いますが,うちの扱う録音物の中では珍しいタイプのものです.


6/18(日)

納期が迫ると日曜日とか全く関係なくなる私なんですが,今まさにその状態です. 普通Mixやマスタリングというのは,それ専門のエンジニアがやるもので,コンポーザー・アレンジャーといったライターや,ましてプロデューサーが任されるような工程ではありません.なのにどうして私が自分で(外注に出さずに)それをやるのかと言うと,私にとってMix・マスタリングというのは,曲作りの一部だからです.アレンジの延長線上にある作業工程だと思っているので,他人に簡単に任せてしまうわけには行かないのです.従って私の持論では,優れたミキシング(マスタリング)エンジニアは一種のアーティストなのである.


6/17(土)

歌録りを終えたばかりの新曲「RACHEL」(神田優花),予想通り編集作業は難航しています.ダブルのパートを含めると,基本となるボーカルが六声構成な上,ステレオ化したもの・エフェクト掛けたレイヤー用のトラックなどを合わせると,ボーカルに使用するトラック数だけでも20近くなりそうな勢いです.本当に来週末に仕上がるのだろうか.

下は鈴木サヤカのカット. 一体どこで撮った写真なんでしょうか(私が撮ってるわけではないので本当によく分からない).

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6/16(金)

神田優花.ようやく新曲「RACHEL」の歌録り完了,まだ細かい部分までしっかり確認してないのですが,それなりに良いテイクが録れたと思います. しかし私は今からが大変でして,おそらく今週末から来週にかけては,編集作業でまともに休めそうにありません.

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6/15(木)

以下,全然うちの業務と関係ない話で恐縮です. 近くのスーパーで買い物をしていたら,愛媛県大三島産のジュースが売られているのを発見.あの島(神田優花のReports,「サマーフェスタinかみうら」参照)からはるばるやってきたのかと思うと,変に感慨を覚えてしまいました. 東京のスーパーでも立派に商品として陳列されているなんて凄いですね.神田優花も負けてられませんな.

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6/14(水)

神田優花の新曲「RACHEL」のパブリシティ用資料を作ってます.今回の「RACHEL」は割と押しの曲なので,色々とがんばってます.

相変わらず忙しない日々が続いているのですが,今抱えている案件(販路の交渉と音の納品)を,今月中あるいはに来月初旬あたりに一区切りつけるつもりなので,それ以降は少し時間ができる予定です. やっとまた曲作りに集中できます.


6/13(火)

神田優花. 先週,新曲「RACHEL」の最終チェックをしました.やっと今週,歌入れに入れます.一応この曲は,リリースの予定も概ね決まってますので,歌録り後も編集などのスケジュールがかなりタイトになってまして,これから大変になりそうです(下は先週末のリハーサルの模様). 因みに神田優花は,「RACHEL」が完成したらすぐに次の作品の制作に入る予定.その「次の曲」は,既にオケまで出来上がってます.要するに,今回のこの「RACHEL」に時間を掛け過ぎて,スケジュールが詰まってきてるんです.

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Infoのページでも触れてますが,神田優花のアルバム「マインドスケープ」タイトル曲「Mindscape」が,全国のコンビニエンスストアチェーン,サークルK・サンクス・ヤマザキデイリーストアのローテーション楽曲になります. 店内BGMプログラム内の「ピックアップアーティスト」として,8/1(火)〜8/15(火)の期間中,全国約4600店舗にてオンエアされます. まだ随分先の話なので,直前になったら再度このページでも告知すると思います.上記3チェーンの近くにお住まいの方は,足を運んだ際には是非聞き耳を立ててみて下さい.


6/12(月)

毎度週末には,このページにリハーサルの風景(写真)等をUPしているのですが,そう言えば先週末は公開してませんでした. スタジオ入りしてなかったわけではなく,単に面倒でサボってただけです. というわけで以下,先週のスタジオ風景をUP.

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6/11(日)

先日,鈴木サヤカの新曲(レコーディング前の)を検証がてらに聴いていたら,えらく長ったらしく(冗長に)感じたもので,曲長を見てみたらたった2分半弱でした. それでも自分が長く感じてしまう曲をそのまま完成させるのも気持ち悪いので,結局途中の1コーラスを端折って,さらに短く1分40秒くらいに仕上げました. 2分半弱というのは,平均的なJ-POP1曲あたりの長さと比べるとかなり短いのですが,結局物を作る際の尺度って,自分の感覚が一番優先されてしまいますね.特に私の場合. 『一般的でない』なんて関係無いのである.


6/10(土)

通販用ページの商品購入フォームを作り直しました(完全に別のcgiを導入してます). とりあえず先に触れた不具合に関しては解消されているみたいですが,まだ他にバグがあるかもしれません(無い事を祈ってますが).何かお気付きの点ありましたら,お手数でなければ教えて下さい.

因みに,今回のリニューアルに当たって,色々とショッピングカート系のcgiを試してみたのですが,「帯に短し襷に長し」と言いますか,どれも一長一短ありまして,過不足の無いものを探すのに難儀しました(本当に丸二日ぐらい掛かった).今上げているものは,試した中では一番現時点での用途に適しているのですが,在庫管理の機能に多少気になる点が無くも無い.もしかしたらまた変更があるかもしれません. まあ通販自体を継続するかどうかも含め,今スタッフで検討中なのですが.


6/9(金)

お客さんからの指摘で発覚したのですが,このHP内にある通販用ページのcgiに不具合があるようです. 急遽メンテナンスを兼ねて動作チェックをしてみたら,指摘通りの症状が現れました. その「症状」は単なる文字化けなのですが,一部特定の文字を入力すると必ず起こる不具合のようで,結論から言うとプログラムそのもののバグですね. 色々とバグフィックスを試みてはみたのですが,結局我々の知識ではどうしようもありませんでした.とりあえず暫定的に,商品購入ページ内の確認画面等にトラブルの回避方法や注意書きを入れてますが,近いうちに『商品購入ページ』は全面的にリニューアルします.利用される方には申し訳無いのですが,しばしお待ちを.


6/8(木)

仕事が山積みで寝る暇も無いと思っていたら,本当に徹夜してしまった. 私共は今,営業上の折衝を諸々行っておりまして,私も音作りの合間にではありますが,あまり得意でない外回りに出たりしております. 現時点で抱えている交渉事が,最終的にどの程度結実するか分かりませんが,今後うちの音を入手する方法に関しては,とにかくその選択肢は広がっていくと思われます. 今後とも,当レーベルの音楽をよろしくお願いします.


6/7(水)

仕事上,必要に駆られてISRC(そういう規格がある)について詳しく調べる機会があったので,ついでにサブコードについても復習してました.何だか今更なのですが,どうも今まで曖昧にしか理解してなくて,この機会にしっかり理解しようと思い立ってはみたのですが,何だか既に挫折気味です. 大体今のJ-POPって,ゴチャゴチャとサブコード弄ったものなんて少ないし,あんまり再生環境選ぶような商品出したくも無いし.とりあえず困らない程度に理解できていれば,それで良いような気もしてます. 他の音屋さん達はどうしてるんでしょうか.


6/4(日)

来月末あたりにリリースを予定しているタイトルが幾つかありまして,ここ何日かそのデザインをやってました. 気が付いたら私は,完全にデザインまで担当するようになってしまっているのですが,うちがスタートした当初には,無論こんな体制になる(デザインまで私が担当する)予定など毛頭ありませんでした.仕事って,やってるうちに作業領域が定まってきたりするもんですね.特にウチみたいないい加減な会社は.


6/2(金)

週末なので,ほとんど恒例になっている今週のリハーサル風景をUP.

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神田優花. 相変わらず新曲のリハーサル中です.7月のリリースに向けて,現在最終調整中って感じです.今年の夏(7〜8月)は,リリースやプロモーション等で色々とトピックスには事欠かない夏になりそうです.以下今週のスタジオでの写真.二枚目の写真(Photo2)はスタジオに遊びに来ていたメディアラグ(株)(「MusicDeli」の運営会社)のプロデューサー,石塚さんとの2ショット.

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鈴木サヤカ.こちらも相変わらず新曲をコツコツと作っております.ちょっと時間が掛かってますが,次回作も7月までには発表したいところです. 以下は今週のスタジオ写真.二枚目は上で触れた石塚さんと,三枚目(Photo3)は影山リサと一緒に撮った写真です.

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その影山リサですが,近い内にちょっとだけ雑誌に載るかもしれなくて,今それに備えての練習として,スタジオでのスナップ写真みたいなものを試しに撮ってみたりしてます.なのでここ最近,スタジオでのカット数はやや多めになってます. 本当は,もっときちんとバック紙ひいてカメラマン呼んで撮影を行いたいのですが,いかんせん手間隙掛かるもので.

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6/1(木)

神田優花のアルバム「マインドスケープ」タイトル曲,「Mindscape」のリマスタリングをやってました.何で今さらって感じなんですが,色々と事情があるのです. 別に隠すような事ではないので言いますが,あの曲はコーラス(サビ)の位相を一部弄ってまして(片方を反転),ステレオソースを1chにMixして出力されてしまうと,ド頭のフレーズ(サビ)が完全に消えてしまいます.要するに制作サイドが意図したサウンドにならないのです. ほとんどの環境では問題無く再生される筈ですが,念の為,そうでない場合も想定したeditionを作ってました.無論,直近の用途があるからなのだが.


5/31(水)

昨日,所用で大森(品川区)まで出たんですが,もう昼間の東京は夏ですね.

音楽ビジネスについての雑感. CDが売れなくなったと言われて久しいのですが,本当にパッケージの売上げは落ちる一方みたいですね.確かに音楽ってデータに過ぎないわけで,原理的にもノーコストでいくらでも複製できてしまいます.音楽配信ビジネスというのも,『データそのものに値をつけて販売する』以外の方法で,キャッシュポイントを稼いでいかねばならない時代が来るのかもしれないですね.それこそごく近い将来にでも. ただそこは,我々のような音屋が考える部分では無いので,私たちは,音楽ビジネスの収益構造がどんな形に変化したとしても,できる限りその時その時のシステムに貢献できるような魅力的なコンテンツを作るべく努力するしかないと思ってますが.


5/30(火)

本日,CD通販サイト「music factory JETROBOT」にて広瀬沙希「ハッピーバースデイ」が販売開始されました.ほとんど丸一年掛けて作りました.是非聴いてみて下さい.

先週末にUPした鈴木サヤカのスタジオ写真,モザイク入りというのもあんまりなので(そもそも本人の希望なのだが),加工無しのものも上げさせてもらいます.

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5/28(日)

歌手や商業音楽家の把握について. 世の中,物事を真っ逆さまに解釈している人がいます.例えば,ホストクラブで働くホストや水商売の女の人は,「給料貰って酒飲んで,客にチヤホヤされて金まで貢いでもらえる」と思っていたりする. 歌手や芸能人志望の人の中にも,それらの仕事を「世間の脚光を浴びて,ステージやテレビで客やスタッフにチヤホヤされて,芸能人とお友達になれて,オマケに高額所得付き」だと勝手に理解している人がいます. 確かにそういう面が全く無いとは言いません(私はあらゆるケースを知り尽くしているわけでは無い)が,基本的にこれは誤解である.『客にチヤホヤされる』のでなく,『客を喜ばせる』のが歌手です.水商売も全く同じ.歌手と言う職業が本当に上に挙げたような生業であるのなら,それはやりたい人も多いでしょうが,実際にはそのようなものではなさそうです.

ついでながら,私は肩書上,いわゆる『音楽プロデューサー』であったりもするのですが(仕事の大半は雑用や使いっ走りだが),この音楽プロデューサー志望者の中にも同様の人がたくさんいて,「自分の曲を歌手に歌ってもらってCD化したり,現場では偉そうに周りに指示を入れたり出来て,常に歌い手さん達などからチヤホヤと崇め奉られ,オマケに高額の印税収入付き」だと思われていたりする. 言うまでも無くこれも誤解. プロデューサーは出来得る限りの手を尽くして,歌手に『音楽』と言う商品を作らせなくてはいけないのである(事務所は歌手そのものを商品に仕上げる為の機構である).市販品を作る『プロ』にしなければならない上,延いてはその作品で市場の評価を得させていかなければならないのである. しかもうちは事務所も兼ねているので,当然人間そのもの(歌手)を扱う.そしてその歌い手さん達は,人によっては自分の人生を歌に託して上京してきたり日々生活していたりするわけで,それは私にとって,時に逃げ出したいくらいの重圧になってしまう. 『こんな音楽やってて本当に売れるのか』『こんな奴のアドバイスに従っていて,本当に自分の魅力を引き出して貰えるのか』といった無言のクレームが聞こえてくるようである. 私が音楽を好きでなければ,絶対にこんな仕事はやりたくない.


5/26(金)

今週のスタジオ写真をUP.いつものマンネリな構図で恐縮ですが,これも私の仕事なんで.

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神田優花,スタジオ入り. 今リハーサル中の「RACHEL」はもうじきレコーディングに入ります.リリースは7月の終わり頃を予定してます.詳しい事が分かったらまたお知らせします.

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鈴木サヤカも新しいリリースを計画してます.こちらも決まり次第報告します.下は今週のリハの模様(本人の希望でモザイク入り).

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5/25(木)

昨夜の東京,雷凄かったですね. ここであまり詳しくは言えないのですが,今うちは色々と業務上のシステムを移行している最中でして,とにかく忙しいのです. 今日も午後から外回りです.


5/24(水)

何だかとても忙しい.事務作業や外回りやってたら,音楽を作る時間が全く無くなってしまってます. とにかくここ最近,仕事が増える一方です.ゆっくり曲作りがしたい.


5/23(火)

先週流れたロケを本日決行.快晴とまで行きませんが,とりあえず雨も降らず,無事終了しました.下は今日の撮影風景(写真:片飛鳥).上がったカットは次回作に使われる予定です.

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5/22(月)

何だか今週も天気良くないみたいですね.先週も一件,悪天候でロケを流されたんですが,このまま梅雨にフェードインするんでしょうか.勘弁してもらいたいですね.


5/21(日)

音楽の世界(あるいは芸能界全般)を志す人の中で,『身近な人間関係において一目置かれたい』『過去の汚点を挽回したい』といった動機を持つ人がいます.私個人としては,初期衝動なんて何だって構わないと思いますが,世の中往々にして,結実するものは理念相応のものだったりします. 上記のような理由でもって音楽活動を始め,何かを作りたいとか,これが好きであるとか,そういう衝動も持てずに音楽活動を続けていこうとする人は,あくまで私の個人的な印象としてですが,大成する・しない以前にそんなに長続きしないような気がします.

上に挙げたような理由でもって音楽活動に関心を持っている人は,自分が本当にやりたいことが何なのか,もう一度真剣に考えてみるのも良いかもしれませんね.その方が無駄の無い人生が送れるような気がするので(その上でなお目指したいならそれでもいいのである). 私にだって『消してしまいたいイヤな思い出』とか『見返してやりたいヤツ』とか,そういうものが全く無かったわけではありませんが,好きな作業をやらせてもらっているうちに,その手の恨み辛みごとはどうでも良く感じるようになってしまいました. 自分を突き動かす衝動としては,端から大したもので無かったのでしょう.


5/19(金)

神田優花,本日スタジオ入り.特に報告すべきこともありませんので,またいつものリハーサル風景をUPしてます.

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影山リサ.こちらも別に報告事項無し.とりあえず今週のリハーサルの模様をUP.

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5/18(木)

本来今日は,朝からロケ(野外撮影)の予定だったのですが,天気予報でほぼ一日中雨との事だったので,昨日の時点で中止が決定しました. ですので,急に予定が空いてしまっています.と言っても,やる事はいくらでもあるわけですが.


5/16(火)

滞っていた編集作業を一気に消化中.明日明後日(作業の進捗状況によっては今週一杯ぐらいまで)は仕事漬けになりそうです.


5/15(月)

週末は全く休めませんでした.GWにサボり過ぎたみたいで,仕事が溜まりまくってます.

広瀬沙希のファーストアイテム「ハッピーバースデイ」のデータ類がとりあえず完成.今月中には商品も上がります. 収録の3曲を聴いていたんですが,最初に録った歌と一番最近録った歌の精度が,聴いてて分かるぐらいあまりに違います.せいぜい時間にして一年ぐらいしか経ってないのですが. 神田優花もファーストアルバムを作る際に,最初の頃(活動開始直後)に録音したボーカルテイクは結局録り直しました.歌唄いというのは,スタジオワークを重ねているうちに,だんだん歌が上手くなってしまうものなんですね(無論,誰しもというわけではないでしょうが).


5/14(日)

先週のリハーサル風景をUPするついでに,諸々の近況報告.

神田優花,新曲「RACHEL」のリハーサルを相も変わらずやってました.当初は,4月中くらいには歌録りを始める予定だったのですが,いまだにリハを繰り返してます.今月中のレコーディングも難しそうな雰囲気なんですが,今回の曲にはそれだけの完成度が必要だと思っているのです. 以下は先週のスタジオで撮った写真.「Photo2」に写っているのは鈴木サヤカ,「Photo4」は影山リサです.何となくいつもよりリラックスしたリハーサルでした.

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影山リサ(ファーストネームは片仮名表記になりました). 実は今回が,上京後初めてのスタジオ入りでした.それまでは静岡から長距離バスでスタジオに通ってたのですが(3月まで高校生だったので),先月末に晴れて上京,今後は,今までより活動が活発になると思いますのでご期待下さい.

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鈴木サヤカ. これまた改めて報告できる程のインフォメーションが無いのですが,日々作品制作を続けてます.夏頃には「LISTEN,」以来の新作も発表できるかと思います.「氷の刃」・「Very Sweet」の両タイトルもMusicDeliにて好評発売中です.こちらもよろしく.

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5/13(土)

昨日は佳乃の歌録りでした.先月末に一度レコーディングした曲だったのですが,本人の要望もあって,昨日あらためて録り直しました.その甲斐あってか,それなり良いテイクが録れたと思います(多分発表はまだ先になります). 因みに今回のレコーディング模様,写真は無し.バタバタしてて撮る暇がありませんでしたので.


5/12(金)

少し更新間隔が空いてしまいました.本当に特に何も報告することがありませんでしたので. とは言うものの,当然何もやっていなかった訳ではありませんで,色々進めている事はあるのですが,諸事情ありまして,このタイミングでお知らせできないのです. というわけで,今日はレコーディングなので,これからスタジオに向かいます.


5/9(火)

今日は朝からずっと,来月アタマに発表を予定している音源のデザインやってました. 因みに,うちは昨日から通常業務に戻ってます.


5/7(日)

しばらく時間があったので,ドラムのルーディメンツや管弦楽法の基礎など,色々と勉強し直してました. 別にフルオーケストラの曲を書こうとか,そんなことを考えているわけではないのですが,こういうものはある程度齧っていた方が,POPSを作る上でも,アレンジの引き出しも広がるし,何かと役に立つのです.

そう言えば,若い頃に音楽理論などの本を読んでいて,散々読み返しても理解出来なかったくだりが沢山ありまして,どうして理解出来ないのか,ずっと不思議に思っていました.今ある程度分かるようになってから,もう一度同じ文面に目を通すなど,当時を総括しますと,単に書いている人の日本語が下手だから,というのも多いですね.「この概念をこんな風に説明されても,そりゃ読者は理解出来ないだろう」と言いたくなるような. そんなこんなで有意義な休暇を取らせてもらってます.


5/5(金)

詰まるところ,『常に何事も自分自身の捉え方一つである』といった主旨の内容を,ここ最近,繰言のように述べています. 私の文章に,共感する人がいるかもしれないし,無論,全くもってそうでない人もいるでしょう. もし共感を覚えた人がいるとしたら,その人は物の見え方や感じ方などが,私に割と近いのかもしれませんね.

仮に,誰かの発言によって何らかの開眼をした人がいたとしても,きっとそれは,その人の心の中に,発言内容を受容するだけの素地があったからですね.私の経験上,誰かの言葉が心に届く瞬間というのは,自分では考えてもみなかったことを言われた時よりも,日々そこはかとなく感じていた事を,短いセンテンスでまとめて貰った時です.

しばらくお休みなので,無駄話を続けさせてもらってます.


5/4(木)

音楽を続けて行くために必要な属性について考えてみる. ここしばらくの間,ずっと考えていることなのですが,私が思うに,音感・リズム感・容姿・経済力などは音楽活動を始める,あるいは継続して行く上で,不可欠といった程の要素ではありませんね.物事を続けて行く,あるいは夢を追い続けるのに必要なものを,強いて挙げるとすれば『明るさ』でしょうか.

明るさというのは,声のデカさでは無い. 自分自身や,それに纏る様々な事柄を肯定的に捉えることが出来るかどうかです. 『財布にいくら入っているか』ではなく,財布に残った金額を『どのように感じるか』が問題だと言うことです. 私は物凄く月並みな事を言っているわけですが,今になってこういう事が身に沁みて分かるようになったので,あらためてここでも述べています.

私事になってしまいますが,私はいい歳して,貯金など無いに等しい.それどころか,保険みたいなものにも全く入ってないし,一般的に資産と呼べるような物もほとんど持っていません(かと言って,散財癖が激しいのかと問われると,全くもってそうでない). しかし『いざという時にどうするのか』『大きな病気にでも罹ったらどうするのか』と言われたところで,いまいちリアリティと言うか,切迫感を覚えません.例えば罹病の際の備えとして,銀行口座の残高がいくらぐらいあれば良いのでしょうか.治療費など病気やその症状によるでしょうし,いくらあっても足りないかもしれない.あるいは現代医学では,とても対処できないような病状に陥るかもしれない.別に,自分の健康状態に特段の自信があるってわけでもありませんが,基本的に病気の事なんてのは,罹ったその時に考えます.また,私が明言できるのは,『一文無しで死んでも構わない』と言うこと.要するに,私は明るいのである. なので,もしかしたら何時か,うちの音楽が売れるかもしれない,という一抹の希望を日々に見出してしまうし,また「もし売れなかったらどうするのか」と問われても,そんな想像がこの作業を中断する理由にはならない,としか答えようがありません. そもそも『売れなかった』と結論付けるという事は,その時点で評価の完結を意味するわけですが,芸術作品の歴史的評価など,作者の死をもってしてでも確定し難いものです(作者の死後に評価された作品など山のようにある).評価というものは,いつか何処かで誰かが下すでしょうし,それらは甘んじて受けますが,私自身は,音楽制作という作業そのものが楽しいのです.だから私の仕事に終わりは無いとも言えます. そして私は常に,どんな社会的名声を得るより,巨万の富を得るより,楽しい日々を過ごしたいと思っています.何だかロクでもない人間みたいに思われるかもしれませんが,これが正直なところなのです.

『明るさ』,これが私の持っている唯一の財産だと思うようにしています.


5/2(火)

昨日の東京は真夏日だったそうですね.うちは昨日色々と忙しくて,スタッフ一同,昼間は出ずっぱりでしたので,本当に暑かったです. 先月末あたりからずっとハードスケジュールが続いていたのですが,昨日でとりあえずここ最近の喧騒も一段落,GWは休ませて貰います.


5/1(月)

昨日付のこのページで,『そもそも人間と言うものは,銘々が抱く手前勝手な心象風景で世界を構築しているものです.例えば日常生活において生じる,誰某が「美人である」・「カッコイイ」などという印象も,実は対象となる人物の顔の構造などと,単純に連動しているわけでは無く,ほとんどの場合,その人が演じるポーズや,置かれた役回りというような,二次的・相対的な要素に左右されてしまっている筈』と述べているのですが,それについて少し敷衍を.

上に『二次的要素』とありますが,実は一次的要素というもの自体が,あるようで無いのです. ある人物の『美人度』と顔の造作には直接の関係が無い(無関係という意味ではない).何故ならば,美人と言うものは各人が主観によって感じるものだからです.無論この理屈で言うと,印象の上では,人間の若さなども実年齢だけで決まるのでは無く,体の大きさなども実寸だけで決まるわけではない,という事になる. 上手い喩えが見つからないのですが,例えば,『子猫』が可愛くて『ゴキブリ』がキモチ悪い,なんていうのも人が勝手に決めているだけのことで,ゴキブリには何の罪も無い.猫もゴキブリもただ存在しているだけである.ゴキブリが『キモチ悪い』のではなく,人が『キモチ悪がっている』だけなのである. 『美』というのも同様で,周りの各人が,何かを『美しい』と感じ(あるいは感じさせられ),いつの間にか世間がそれを共有しているだけ.極端な言い方ですが,一種の集団催眠みたいなものだと思われます.幽霊は『在る』ものではなく,『見てしまう』ものだと言うことです. 戦前の日本人は,欧米の(白人)俳優達を見て,「気持ち悪い」と感じていたそうですが,敗戦を契機に,だんだん「美しい」「カッコイイ」と感じるようになってきた,という話を聞いたことがあります.要するに,文化的な劣等感から価値観,もっと言えば精神を乗っ取られているのである.

美人になりたい人の取る手段として,化粧や整形手術・ダイエット,その他色々なものがありますが,それらは概ね『先行の美人像に近づこうとする』行為で,『周囲に自分を美人だと認識させる』行為とは少し違いますね.前者が目指す『美人像』は,語弊を恐れずに言えば,その規範を作った先人がいる筈で,その先人は後者を採った筈です.

芸能人なんかを目指す人に読んで貰いたくて,以上のことを縷々述べたのですが,私の言いたいことが正確に伝わっているか,今一つ自信が無い.


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